2007年4月30日月曜日

風は山河より全5巻 宮城谷昌光

Suganuma 戦争と平和を超える、人名、地名、寺社、家系などが続々と登場します。5巻目に大きな絵地図がついているので、これをコピーして書き込みながら読むのがお勧めです。
野田菅沼氏、定盈の伝記小説ですが、徳川、小田、今川、それに三河、駿河の多くの氏族が登場。菅沼家も3代にわたって紹介されます。クライマックスは、定盈が数百で城にこもり、信玄の数万の兵を押しとどめたところ。最終巻に、「野田菅沼三代で信玄と戦えば、勝てぬまでも、負けぬか」という一文があり、これを書くためにその前の4巻があったかのようです。実際、5巻目を読んでも定盈のどこが凄いのかよくわからないほどで、まったく盛り上がりません。三代の歴史がこの武功をならしめた理由、再読する必要があるようです。ともかく、非常に詳しい戦国もので小さな城取りが繰り返されるリアルさは、今までの歴史小説にないものです。★★★★



2007年4月29日日曜日

太陽レンズの彼方へ―マッカンドルー航宙記 チャールズ シェフィールド

Mac2 シェフィールドを読み直し始めたのは、この本を読み逃していたことに気がついたからでした。前作の「マッカンドルー航宙記」の内容確認のために先に読んでおこうというのが、そもそも。きちんとしたハードSF。登場人物も前回と同様です。今回は強い力の制御ができるようになったりと、かなりの発見がありますが、物語はこじんまりとして、大宇宙も小さくなってしまったかのようです。★★



プロテウスの啓示 チャールズ・シェフィールド

Ca330073 身体を生きたまま他の生物に変化できる未来社会。というわけで、その社会背景が生活をどう変えるかという正統的なSF。これって、ハードSFというわけでもないし、シェフィールドさすがに読み直しは辛い。ぼちぼち、ハードSF読み直しは終了しようとしみじみ思いました。★



2007年4月28日土曜日

Pat&Mat

B00005l8m209mzzzzzzz
「Pat&Mat」ご存知でしょうか?
チョコのテレビ、パペットアニメーション・シリーズで、2人組のPatとMatが、
何かをやろうとして、あまりの不器用ぶりに最後には徹底的に破壊してしまうという作品ばかりです。日本でもDVDがでていたんですね、今日まで知りませんでした。ところで、YouTubeでこの、Pat&Matタグで引くとドジで手際が悪いものという一連の作品が出てくるようになりました。
まもなく形容詞として、確立する勢いです。未来には、Pat&Matという言葉が定着して、ドジな失敗をこう呼ぶことでしょう。
Pat&Mat!
そうして、慇懃で無礼な、対ヒューマンインターフェースを「Jeeves」と呼ぶこともほぼ決定されているような。



星ぼしに架ける橋 チャールズ・シェフィールド

Ca330062 アシモフからの宇宙エレベーターに関する序文つき。再読しました。これと、プロテウスの啓示は面白いです。今、プロテウスも再読中です。★★



大帝の剣123 夢枕 獏

Teiken3 カドカワノベルズで出ていた5冊に加えて、「天魔望郷編」を加えた約6冊分を、ハードカバー3冊に仕立ててあります。さすがに内容を忘れていたので、1巻から読み直しました。いきあたりばったり、投げ出しの伝奇忍者剣豪チャンバラで、それなりに読むのは面白いです。映画化で出たのでしょうけど、続編が書かれるのか疑問ですね。★★★



2007年4月26日木曜日

新・地底旅行 奥泉光

Titeigogo ベルヌの地底旅行を、我が輩は猫の寒月くんの弟が行ったらというパロディですが、よくできてます。寒月くんの弟の鶏月くんが登場、探検の途中で前歯を2本折ったりします。猫ファンにはにやりと、させられるところです。電光鋭利に春風を切ります。ただし、主人公は野だいこです。最後が急にドタバタになって、着いていくのがつらくなりますが、よくこれを新聞で連載したものです。★★★



2007年4月23日月曜日

千切りキャベツ

先日、砥石を買ってから、千切りキャベツを、きざむのがたまらなく楽しみになってます。春キャベツは美味しいし、甘いので、とにかく千切り。ショウガ焼きも千切りして失敗してしまいました。しかし、それほど、千切りが楽しいのです。



あなたは、ハヤカワ or 早川

ちょっと沼津に行ってました。帰りの電車の中で、ハヤカワなのか、早川なのか。ボロネーゼなのか、ミートソースなのか。などで盛り上がりました。
カタカナ・タイトルは恥ずかしい。長い別れは、大丈夫だけど。カタカナで、ロンググッドバイと書くとか、キャッチインザ~などは、最近のハヤカワSF文庫のジャパニメーション風デカい眼イラストのように恥ずかしい。
いや、歳をとったものです。



バスラの図書館員―イラクで本当にあった話 ジャネット・ウィンター

Blib 図書館から本を疎開。戦争が終わって図書館が再建されるのはいつ?ということで、日本でも戦争時に本を疎開させたりした話しのイラク版です。世界最古のバビロニア以来、何度この町の図書館は焼かれたのか、全ての本を疎開させる瞬間、全ての図書館に足を運ぶ人、そんなイデア的な妄想が浮かびます。★★★



マッカンドルー航宙記 チャールズ・シェフィールド

009881980000 ハードSFばかりを再読してますが、これは物語としてはまるで面白くなくてさすがに読むのが辛かったです。★



2007年4月20日金曜日

テンペスト エメ・セゼール、W・シェイクスピア、ロブ・ニクソン、アーニャ・ルーンバ

Prospero 改訳ということで、それに評論集がついてます。キャリバンが黒人になって、自由と叫びながら、プロスペローからの独立を目指します。しかし、格別革新的な演劇論というわけでもなくて、がっかり。宮沢章雄のチョーホフの方がはるかかに現在に偏在してくれます。★★
「テンペスト」は、シェイクスピアです、念のため。



2007年4月19日木曜日

膚の下 神林長平

Hadasita なんとなく再読。250年後にとんでもない科学的な飛躍があって、この物語が真実か、虚構なのか、討論されることもあるのでしょうか。文字にされただけで本当に十分なのか、神林ワールドに行く末に期待します。★★★★



2007年4月17日火曜日

ちょこっと漬け物

Ca330056 冷蔵庫のサイドポケットに入る、漬け物容器です。バネが着いていて、フタに吸盤で脱着。洗うときは外せます。考案者の漬け物の本も出てます。さっそく、キュウリを漬けてみました。Amazonで本と容器で、1,969円です。

小林カツ代の生活提案 ちょこっと漬け物 K-239
食べたい分だけちょこっと漬け物



2007年4月16日月曜日

沈黙のフライバイ 野尻抱介

Tifly ネットで冗談をいいあって、技術的な話しを煮詰めてそれをSFに仕立てたという感じです。細部が細かくて、小説として読むにはかなりの前提的な知識が必要です。SFとして読むものではなく、科学雑誌の連載小説といった分野があればいいのですが。★



2007年4月15日日曜日

魔 笠井潔

Ma 私立探偵、飛鳥井史郎シリーズです。社会の魔に、淡々と挑む私立探偵。後書きの探偵論が何より面白かったです。暴力なし、探偵という技術が社会の中でどういう機能をはたせるのか、それを通じて脱構築できるのかといったところ。でも、バイバイ、エンジェルとかよりは遙かに読みやすいです。★★★



2007年4月14日土曜日

ひとりっ子 グレッグ イーガン

Sing テーマは面白いのですが、小説として価値があるとは思えないんですが。ルミナスは、流石に面白かったです。でも、他の作品は。★★



アイアン・サンライズ チャールズ ストロス

Isun 「シンギュラリティ・スカイ」の続編です。前作で活躍した、レイチェルと、マーティンが再び登場。惑星破壊爆弾を止めるのが今回の任務。前作ほど、魔法のような科学が出てこないので、読みやすいです。★★★



2007年4月11日水曜日

おじぎしてないけど、人(ビト)

Ca330055 夜まで待って、撮影してきました。神田駿河台の交差点で。酔っぱらいの季節です。これ流行ると問題ですが、とても楽しいです。ちなみに、ぼくは目撃者で落書きはしてませんから。



2007年4月10日火曜日

ゆきのパン、やっと買えました。

Ca330054 4度目のチャレンジ。5種類買ってきました。まずは、甘夏入り食べてます。評判通りの、甘い食感です。
11時26分頃に行ったのですが、すでにふたりの人が買ってました。外にも、携帯で電話中の人が1人。うーん、激戦。



砥石を購入しました

Ca330053 砥石を購入しました。下は、ゴム製の滑り止め。上は、中研ぎ用と、仕上げ用の2面がリバーシブルになってます。サイズは、スナックナイフ用でちょっと小さめ。神田小川町角にある、刃物や菊一文字で買いました。2310円(税込み)
いつも使っている、スナックナイフは、燕三条のアイザワ製です。



2007年4月9日月曜日

あなたのTシャツはどこから来たのか?―誰も書かなかったグローバリゼーションの真実 ピエトラ・リボリ

Ts アメリカの高校の教科書にも使われている本とのことで、タイトルからもかなり上品なものを想像していたのですが、見事に裏切られました。正しく使われた知識は、どんな道徳よりも過激です。
99年のシアトル、WTOの総会に対してデモを行う女子学生を見た著者は、資本主義を攻撃するプラカードに、あなたがもう少し勉強して真実を知る力があれば、そんなことはやめるでしょうというリベラルな感想を持ちますが、実際に調べて行くに従い、実は彼女が正しかったことを、平易な文と、落ち着いた取材で見せてくれます。実際には、多くのグローバル企業が市場原理に従っているのではなく、市場原理を政治的に抑制・回避することを原則として発展していることを教えてくれます。それは、奴隷制、帝国主義的プランテーション時代から基本的に変わらない経済的な手法であり、もちろん労働者の環境は比較にならばいほど良くなってはいますが、変わらない原則の下もなりたっていると語っています。
輸入規制を行う場合、原産地表示はどうやって決められるのか。原料の綿花はUS製、マレーシアで織られ、中国製の糸で縫われ、裁断は香港。こうした複雑な問題を、次々と教えてくれ、グローバルゼーションに勝つためには、市場原理を味方に付けるだけでは不足で、政治的な参入が不可欠な現実を教えてくれます。
恐ろしい本です。★★★★★



2007年4月8日日曜日

秋葉原で防弾チョッキ

もうチョッキって、死語なのでしょうけど、秋葉原を歩いていたら、歩行者天国もあってやたらと警官の姿が目につきます。しかも、防弾チョッキを着たふたり組が2組、計4人も歩いてました。他にもいるとすると、かなりの警備状態です。防弾チョッキつけるもの普通になってきたとゆうことですね。



明日への誓い エリザベス・ムーン

Cay3 シリーズ第3弾。いよいよ戦闘シーンいっぱいと思いきや、いっこうに戦闘が始まりません。細かな描写が増えたのですが、それが人を描くために使われるでもなく、ただスピード感を殺してしまっています。スペースオペラの王道を辿るのかと思っていたのですが。★



ニコライ堂、復活大祭

今晩は、御茶ノ水・ニコライ堂の復活大祭で、今も鐘がなってます。この鐘は朝がたまで続くので、今日は眠れそうもありません。ミサに、たくさんのケーキ。みんなロウソクを買って、中はロウソクでいっぱいになります。



2007年4月6日金曜日

ゆきのパン屋に振られる

神田多町にある「ゆきのパン屋」。あちこちのBlogでも記事を見るようになって、何度か足を運びましたが、毎回、売れきれです。最初は、夕方5時なのでしかたないけど、2回目は3時ぐらい。今日は、12時25分ぐらいだったのですが、すでに売り切れでした。開店が11時半ですから、1時間以内に売り切れになるようです。今度は、11時20分かなぁ。



2007年4月5日木曜日

ほたる 慶次郎縁側日記 北原亞以子

Engawa11 慶次郎縁側日記、好調ですが、最早独自の世界になってしまって、理解不能の部分がでてきました。タイトルにもなっている、ほたるが何を現しているのか、ほとんど理解できません。★★



2007年4月4日水曜日

カズムシティ アレステア・レナルズ

Kamuzu 1128ページの文庫はやはり読むのが大変でした。持ちにくい。腕がしんどい。「啓示空間」と同じ設定なので、ウルトラ族も登場しますが、今回は自分の失われた過去を探してといったハリウッド調。これだけの厚みなのに楽しめて読めました。あとがきが良かったです。エンジニア系スペースオペラ。あなたはエンジニア系、それともサイエンティスト?ぼくは、完全なエンジニア系です。★★★



2007年4月2日月曜日

バビロニア・ウエーブ 堀 晃

Babi 宇宙を横切る謎のコヒーレントな光の帯。2001年宇宙の旅のようなものなのでしょうか?梅田地下街以来、人類進化とハードSFを追求しているようですが、アニメに追い越されてしまった観があります。★★



今日から半ズボン、千代田区は桜祭りです

Sakura もう凄いことになってます。人も一杯。半ズボンで、帰りは昼からビールをお店の前の路上でも飲めます。