2011年8月28日日曜日

科学が入って、音楽は楽しくなる「響きの科楽 ベートーベンからビートルズまで」ジョン パウエル

響きの科楽小さなスピーカーでも、低音が出るのは、基倍音を使うから。音と、音楽の違い。音の特性。楽譜の意味。440KHzはどうして決まったのか。普通、数冊の数学グラフ入りの本と同じ内容を、数学グラフなしで、気軽に頭に入れることができます。なるほどの本です。★★★★

2011年8月26日金曜日

思わず買いました「ソフト99 壁紙あっキレイ」

ソフト99 壁紙あっキレイはたきを買ってきたほうがいいのかもしれませんが。ドラッグストアで見て、思わず買ってしまいました。埃がとれます、ちょっと黒くなると嬉しいです。

2011年8月25日木曜日

SFが空想科学だった時代「宇宙大密室」都筑道夫

宇宙大密室 (創元SF文庫)SFが空想科学だった時代から、日本のSFを作ってきた都筑道夫の短篇集。昭和40年代の作品が集まってます。今読むとさすがに辛いのですが、昔をちょっと懐かしんで。★★

2011年8月20日土曜日

謎の個体差を求めて「ダンゴムシに心はあるのか―新しい心の科学」森山徹

ダンゴムシに心はあるのか (PHPサイエンス・ワールド新書)ダンゴムシを集めて、閉じたフィールドに閉じ込めます。やがて、彼らは個性的な動きを。擬人化ではない、本当の科学で個体差を調べてます。心があるかどうかは、わかりませんが、実験が面白いのは確かです。★★★

2011年8月19日金曜日

読んだばかりの作品が入ってました「希望」瀬名 秀明

希望 (ハヤカワ文庫JA)初の短編集とのことで、未読を期待したのですが、全部読んだことがある作品で、ちょっと残念です。収録7編のうち、5本は2010年の作品、他も1009年と、2008年の作品で、最近の短編ばかりです???それでも、巻頭の「魔法」改めて楽しみました。ECU支援の義手を使ったマジックは、マジックなのか、科学なのか。科学の新しい手触りです。★★★

2011年8月16日火曜日

最高の閉会の辞も入ってます「日本語を反省して見ませんか」金田一春彦

日本語を反省してみませんか (角川oneテーマ21 (B-17))目上の方に、お醤油をとってもらうのには、取ってくださいとはいえない、どんなに敬語を尽くそうと、いった時点で失礼になる、そんな時に一言、お醤油を。では、閉会の辞は。とにかく、沢山の経験+学識が作る言葉の力を思い知りました。素晴らしい贈り物です。★★★★

2011年8月14日日曜日

塩野 七生の序文が素晴らしい「ヴァチカン物語」塩野 七生、藤崎 衛, 石鍋 真澄

ヴァチカン物語 (とんぼの本)基本的に、バチカンの観光ムックです。しかし、序文8ページほどを塩野 七生が書いてます。非キリスト教徒、やおろずの神を信じる彼女が、どうしてバチカンに引きつけられるのか、何故、歴史を書くのかの覚悟が書かれています。ちょっと、見直しました。序文の分の星として★★

2011年8月13日土曜日

「不屈の弾道」ジャック・コグリン、ドナルド・A・デイヴィス

本物の元スナイパーが書いた戦闘小説だそうで、細かな部分が面白いです。でも、結局はアメリカを揺るがすクーデターを止める的、物語になってしまい、残念。もっと、現実的でアリそうな設定にすればいいのに。しかし、右翼的すぎてとても登場人物にはついていけません。これが本心なら、この作者怖いです。★★★

2011年8月12日金曜日

Whole Earth CatalogからFaceBookまで「ウェブ×ソーシャル×アメリカ―〈全球時代〉の構想力」池田純一

ウェブ×ソーシャル×アメリカ <全球時代>の構想力 (講談社現代新書)「Whole Earth Catalog」80年代に、神保町でよく探してました。そう、世界はこうなるではなく、世界をこうしたいでないと。コンピュータカルチャーを支える、アメリカ文化の底流を、60年代から、SNSまで辿っています。90年頃から、大雑把な分析になって、展開がいい加減になりますが、それでも、懐かしさいっぱいです。エリック・シュミットが、こういった人だとは知りませんでした。日本では、学生運動も、組合に吸収されて、忘れることが正しいようですが、それでは世界は変えられない。ビジネスのために、ビジネス本を読む人たちも、立ち止まって、こんな本を読んでください。★★★★

2011年8月8日月曜日

これぞSFでしょう。「ねじまき少女」パオロ・バチガルピ

ねじまき少女 上 (ハヤカワ文庫SF)ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞、キャンベル記念賞など、総なめ。amazonでは、書評の評価が悪かったのですが、これぞSF。読みやすいし、ねじまきや、ゾウの遺伝子操作生物による重機など、今までにないガジェットがいっぱい。ストーリーも悪くないし、何よりこの背景世界を描くための物語だというのがよくわかります。スバルバード国際種保存施設が破壊され、生物多様性がなくなり、遺伝子の冗長性がなくなった世界を、タイ王国を通して描いてます。収穫はできるが種籾を残せない、カロリー植物。それを通じて世界を支配する、巨大企業。同じように、子どもを残せない、ねじまき少女。そうした世界に流れる、輪廻のカルマ思想。下から、上まで世界構造を創り上げてます。Sf読んでてよかったです。★★★★

2011年8月7日日曜日

文字通り、決死の実験集です。「 Mad Science ―炎と煙と轟音の科学実験54」 (Make: Japan Books)

Mad Science ―炎と煙と轟音の科学実験54 (Make:PROJECTS)水銀レベルじゃありません。白リンも使うし、テルミット剤でいろんなモノを溶かしたり、アーク溶接機で普通に火花が飛んでいます。文字通り、決死の実験集。これ全部やって、入院しないというのはありえないでしょう。さすがというか、爆圧は当たり前。こういった本を出せる、広さと、自分で責任を持つ暮らしは、やはりUSなのでしょう。ひたすら、読んでて怖かったです。しかし、重水って普通に売っているとは思いませんでした。http://goo.gl/6mIQY 重水 ★★★★

2011年8月5日金曜日

図を作ることがわかっていない「進化地図」ロジャー・オズボーン、マイケル・ベントン

進化地図「徹底的に地図で読むというかつてない視点でダイナミックな進化を読み解く名著!」ということで、図書館で借りてみました。見開きで、ウォレス線とか1つのテーマを扱っています。しかし、図や、地図を作るということは、概念をまとめることですが、それがまるでできていません。よほど詳しい専門家なら、この地図を読み解くことができるでしょうが、普通ではまず無理です。元々、他の書籍でそれなりに読み込んだものを、もう1度見直すといった読者でなければ、何の意味も持たない図や地図です。図や地図をつくる工夫が何も施されていません。大体、見開きで解説といった作り方に無理があります。歴史年表のように使うにしても、そうした工夫が必要なはずです。スティーヴン・J・グールド 監修となってますが、中身はぼろぼろです。★

2011年8月4日木曜日

2作目になって出来が良くなってきました「アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪う」ゲイル・キャリガー

アレクシア女史、飛行船で人狼城を訪う (英国パラソル奇譚)ちょっと出来の悪い、ユーモアミステリー+異界もの+ハーレクインロマンの折中作品だった前作から、ずいぶんよくなりました。進行が早い、馬鹿な1人称が続く場面がなくなった、登場人物の服の描写が減ったと、前作で辟易した部分がカットされています。次回は、謎の解明編になりそうで、期待大です。★★★