2016年4月24日日曜日

これは失敗作「エクソダス症候群」宮内 悠介

エクソダス症候群 (創元日本SF叢書)『盤上の夜』、『ヨハネスブルグの天使たち』テーマ、実験的な描き方で、期待しましたが今回は失敗作でしょう。残念。★

生命SFの古典傑作Kindle化「狩人よ、故郷に帰れ」リチャード・マッケナ

狩人よ、故郷に帰れ植物と動物の間の生物が支配する惑星のテラフォーミング。古典的な傑作が、Kindoleで復刊。108円です。★★★

2016年4月21日木曜日

第2回C★NOVELS大賞受賞作「煌夜祭 」(中公文庫)多崎礼

煌夜祭 (中公文庫)祭りの夜に、語り部たちだけが集まり、人食いの魔物の話を語る、連作短編。ありがちな構成ですが、しっかしりと描かれてて新人とは思えない出来上がりです。Kindle版で、540円。★★★

2016年4月20日水曜日

新しい天体観測「インターネット望遠鏡で観測! 現代天文学入門」慶應義塾大学インターネット望遠鏡プロジェクト

インターネットに接続された望遠鏡を使うといったコンセプトですが、使わなくても計算式や、地上の2点の観測点の距離を計算するなど、計算がいっぱい乗っててそれを読むだけで楽しくなります。★★★★

2016年4月19日火曜日

老人介護施設のルポ最高「へろへろ―雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々」鹿子裕文

へろへろ 雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々ひたすらタフな人たちが作る、老人介護施設。その成り立ちを書いているのですが、人生観が凄い。この作者が凄いのではなく、この介護施設がとてつもなくダイナミックなのだ。こうした日本もまだ残っていることに安堵。作者の作っている雑誌「ヨレヨレ」は、八重洲ブックセンターで取り扱っているらしい。これは買いに行かないと。本当に久々に★★★★★

2016年4月18日月曜日

「日本のシビックエコノミー 私たちが小さな経済を生み出す方法」紫牟田伸子

日本のシビックエコノミー―私たちが小さな経済を生み出す方法尾道を始め、全国20の実例が併記されています。これを読んだからといって、始めることはできませんが、最初の一歩とはこうしたものなのでしょうか。★★

2016年4月17日日曜日

極端を目指す、久々に彼らしい作品「業物語」西尾 維新

業物語 (講談社BOX)キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの600年前のお話。吸血鬼の存在よりも極端なお姫様の話し。久々に、西尾 維新らしさがでているのでは。★★★

2016年4月14日木曜日

SF世界のミステリー完成形「ロックイン-統合捜査-」(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ) ジョン・スコルジー

ロックイン-統合捜査- (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)「老人と宇宙」で馴染みのスコルジーが、SFを下敷きに本格ミステリーを書いてます。流石というか、きっちり面白いミステリーに仕上がってます。気持ちよく読めるし、にやりともできるし、現在の世界をSFにまで昇華した世界観もよくできてて、文句のつけようが無いです。★★★★

2016年4月13日水曜日

「人類最強の初恋」講談社ノベルス 西尾 維新

人類最強の初恋 (講談社ノベルス)戯言シリーズに登場した、人類最強、哀川潤を主人公にしたスピンオフですが、まったく面白くない。元々、はっきりしていなかった人類最強という意味合いがもっと曖昧になり、結局、解決しない。会話も間延びして最悪。★

2016年4月11日月曜日

704ページの写真集「失われた世界の記憶―幻灯機がいざなう世界旅行」C・フィール、J・R・ライアン

失われた世界の記憶 Memories of a Lost World1870年代から1930年代にかけて、大衆娯楽として絶大な人気を誇った幻灯機ショー?。幻灯機スライドを集めた写真集です。エジプトのカイロからインドのデリー、オーストラリアのアデレードから南アフリカのケープタウン、そして日本。800点を超える写真が入った、非常に重い本。片手で持てないかも。幻灯機ショーいろいろと検索するとでてきました。本当に流行っていたんですね。★★★

2016年4月10日日曜日

アレクシアの娘が主人公「プルーデンス女史、印度茶会事件を解決する」ハヤカワ文庫 FT ゲイル・キャリガー

プルーデンス女史、印度茶会事件を解決する (続・英国パラソル奇譚)吸血鬼と、狼男を国政に参加させ世界を強国となったイギリスを舞台に、スチームパンクを加えたビクトリア小説シリーズの第3弾。最初のシリーズの主人公だった、アレクシアの娘が登場。吸血鬼にも狼にも返信できる、世界でたった1人の特殊能力者を主人公にビクトリア風のドタバタ喜劇が始まります。1巻は、エンジンがかかっていません。★★

史進死んじゃうの?「岳飛伝 十六 戎旌の章」北方 謙三

岳飛伝 十六 戎旌の章史進が?というところで、終了。次巻が最終巻とのこと。蒙古の人たちも登場してたし、このまま蒙古編に突入かと思っていたのですが。次は、世界史を作ったフビライ伝でしょうか。★★★

2016年4月6日水曜日

内閣支持率わかりました「世論調査とは何だろうか」岩本裕

世論調査とは何だろうか (岩波新書)新聞社の世論調査担当の方が書いた、世論調査の方法や、その数字の意味するところを丁寧に解説。内閣支持率30%とかは、かなりいい数字で、安倍内閣の支持率はこれによるとかなり実はいいことになる。高校の社会科の授業で使うといいのに。★★★★

2016年4月4日月曜日

曖昧すぎ「戦国大名の兵粮事情」久保健一郎

室町から、江戸まで兵粮の意味を探ろうというのですが、明らかに調査不足。一遍の文書を中心に、それを汎用的に取り上げようとしたり、扱う範囲が大きすぎます。北条でもどこでもいいから、一つの大名をじっくりと調べるなどの方法を取らないと、誤解の元です。結局、何もわからないまま。数字も出てこないし、最近この手の、古文書の部分を使って大きなことをいいがちな本。がっかりしました。★

2016年4月2日土曜日

巨匠ブライアン・オールディス処女長編「寄港地のない船」ブライアン・オールディス (竹書房文庫)

寄港地のない船 (竹書房文庫)イギリスSF界の巨匠ブライアン・オールディスの処女長編が、突如邦訳されました。訳者は、中村 融でちょっと安心。世代間宇宙船の乗員が、文明を過遺失して。ネタバレしないように、この辺で。Kindle版で読みました。★★★

2016年4月1日金曜日

「スプーンと元素周期表」サム・キーン

スプーンと元素周期表 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)元素ごとに、歴史や関連した人物史を紹介している本。しかし、もう少し化学の知識に繋いで欲しかった。中学ぐらいで読む本かも。★★★