研究論文ですね「検証―長篠合戦」平山優

現在の長篠合戦について、わかっていることの現状がよくわかります。かなり厳密、その分、わからないということが、はっきりしただけでした。読み物として読むには悲しい作品。論文ですね。★★

いきなりキングコング「大江戸恐龍伝 第四巻」夢枕 獏

3巻まで平賀源内の謎解き物語だったのが、いきなり火山島探検。最後は火山の爆発で、お土産はキングコング。日本で行われていた謎の集団との話しも残っているし、無事に終わるのか心配になってきました。★★

庶民版「米国人一家、おいしい 東京を食べ尽くす」M.A.バートン

小さな娘と、中野ブロードウェイ近くのアパートで生活。スーパーで買い物し、銀ダコに通い、お好み焼き、ラーメン、うなぎ、とにかく普通のお店に入り浸ってます。元々外国人向けに、Kindle本として書かれた案内本ですが、確かに日本人が読んでも面白い。日本食好きになってもらってありがとう。★★★

「凍りついた空―エウロパ２１１３―」ジェフ・カールソン

木製の衛星エウロパの地下に、知性体発見。過酷な環境でのファーストコンタクト。高度な人工知能生命体、脳以外の簡単な生体移植技術、小型核融合、ちょっと進んだ技術が盛りだくさん。SFの王道で読みやすい文体。もちろん未消化な部分もありますが、かなりいいSFです。続編楽しみにしてます。★★★

安曇平市役所の電算課電子文書係「だれの息子でもない」神林 長平

長野の安曇野市が、安曇平市になっている、たぶん平行世界。お母さんが胃瘻手術したり、まるで自分のことのような世界観の中で、不思議な世界観のずれが始まります。普通の日本の日常の中、ネットアバターが現実世界を侵入してきます。現代日本を扱っても、やはり神林してました。久々のこの感覚。★★★

3Dソフトが使えない人でも「分かる!できる!プロジェクション・マッピング」antymark

簡単アプリを使って、3Dソフトを使えない人でもプロジェクションマッピングができるという本です。しかし、構成がわかりにくい。文章が酷いで読むのが難しい。知り合いに紹介したら大丈夫？と聞かれてしまった。★★

またビデオ借りてしまった「SF映画で学ぶインタフェースデザイン アイデアと想像力を鍛え上げるための141のレッスン 」Nathan Shedroff（著） Christopher Noessel（著） 安藤 幸央（監修） 安藤 幸央（翻訳）

また、ビデオ借りてしまいました。忘れてるんです。ちょっとずつしか読めないし、映画のシーンも忘れてるし、読むのにとても時間のかかる本ですが、それだけに読み終わった感が満杯です。★★★

2012年ディック賞特別賞受賞「ラブスター博士の最後の発見」アンドリ・Ｓ・マグナソン

科学によって新しい宗教を作ろう。マーケテリングで、幸せは作り出せる。相性を計算すれば、自由恋愛という非効率もなくらるし。そして行き着く先は。不思議な物語でした。★★★

日本でも雇われているそうです「ブラックウォーター——世界最強の傭兵企業」ジェレミー・スケイヒル

イラクで民間人を大量に殺人して、裁判にかけられている民間警備会社。明らかに、アメリカもおかしくなってます。と思ったら、日本でも核燃料を守るために雇われているそうです。恐ろしい。しかし、機械翻訳で訳が酷すぎ。読みのは大変です。★★

ボリビア文学で、ハッカーが主人公です「チューリングの妄想」エドゥムンド・パス・ソルダン

小説が始まる前の引用が3つあって、１つがホルヘルイス・ボルヘス。２つ目がテンペストのシェークスピア。そして、3つ目がニール・スティーヴンスンのスノークラッシュ。この並びを見ただけで読みたくなりますね。中身は、チューリングと名付けられた暗号解読者が、主人公。他に、数人の中心人物が順番に語り手となって物語が進みます。政府の暗号解読機関に雇われると、反体制の弾圧者になるという国情が反映されて、ハッカーも政治的な活動に。ラテンアメリカ文学好きなら楽しめます。★★★

傑作ハッカソン小説「楽園追放 rewired サイバーパンクSF傑作選」虚淵玄、大森望編

楽園追放映画化記念のサイバーパンクアンソロジーですが、藤井太洋「常夏の夜」が凄い。初のハッカソン小説。しかも、作成されたエンジンをAPI化して、WebAPIが持つ社会的な意味まで書き込まれてます。傑作です。★★★★★

変なギャグ先生「こんなに凄かった！ 伝説の「あの日」の天気」金子大輔

誰でも覚えているような、ニュースになった気象現象。ゲリラ豪雨・竜巻・ダウンバースト・降雹・落雷の際の天気図を紹介しています。しかし、いらないギャグが多すぎ。花火の紹介が、点火10秒前、9　　ヒュー、ドドドッドーン！　です。花火をカウントダウンするのか、それが気象になんの関わりがあるんだ。高校時代、とにかくギャグをいわなくては恐怖症のような先生がいましたが、あのタイプ。教えている事の内容そのものをきちんと教えて欲しいです。特別な気象災害が、どうして起こったのかの肝心な所はグダグダ。悲しい本です。★

「湖底の城 呉越春秋 第五巻」宮城谷 昌光

伍子胥と、孫武の蜜月時代。孫氏の兵法が発揮されて、気持ちのいい戦が始まりました。★★★★

文章少しはうまくなってます「落ちこぼれネクロマンサーと黒魔術の館」メラニー・カード

１作目は、文章ぐだぐだ。どう頑張って読んでも意味が通じない所があったし、設定も無理がありすぎました。2巻目は、設定を館一つに限定する事で、破綻しないし、一応読める文章になったし、ストリーも面白くなってきました。★★