2009年4月30日木曜日

僕とカミンスキー 盲目の老画家との奇妙な旅 ダニエル・ケールマン

Kaminsuki 「世界の測量 ガウスとフンボルトの物語」ファンなら読まなくてはということで、探していたのですが、書店でなかなか見つからず、amazonで購入しました。超自己中心的な美術評論家と、シュールレアリズム画家の老人が、昔の恋人に会いに旅を始めるという、ありがちなストーリーですが、2人とも相手を利用しようと虚々実々の駆け引きを始めます。「世界の測量」のような興奮はありませんが、作者の仕掛けた実験的な小説の書き方を楽しみながら、ゆっくり読む本です。★★★



2009年4月27日月曜日

GPS技術入門 坂井 丈泰

Isbn4501322608 GPSがどうやって動いているのか、とにかくその原理、計算手法、数式、技術を最短距離で解説してくれてます。簡潔で、過不足なく、しかも変に数式を嫌って簡単にみせたりもしてないという、驚異の名著です。この薄さにこれだけの内容を詰め込み、わかりやすい、しかも、この本を読んだあと、GPSのどの分野でどんな部分を調べればいいのかも、大体わかるという素晴らしい教科書でした。とくに、PNコードについては、簡単適切な解説があります。★★★★★



スターシップ―反乱― マイク・レズニック

Hanran 有能すぎる宇宙軍士官が、抜群の指揮を見せるが軍法会議に。と、これだけだとマイルズ・シリーズのようですが、とてもそんな傑作ではありません。戦闘内容もSFにしなくてもいいのにというほど、お粗末。登場人物も、設定に必然性がなくて、闘っている宇宙人の描写はまるでなし。戦術も戦略もごっちゃまぜで、これで士官が務まるとも思えません。反乱を起こしてこれから、活躍するのでしょうけど、読みたいとはとても思えません。★



剣の輪舞 エレン・カシュナー

Ken1 先に「剣の名誉」を読んでしまいましたが、その1巻目です。短編4編収録ですが、長編1本に、おまけの後日譚が3本といった構成。ピカレスクロマンの少女漫画版といった感じですが、気軽に読めて、キャラクターも魅力的です。名誉よは、少女版教養小説といった感じですが、こちらはもっとイメージ優先。しかし、登場人物の欲望が、理解できないほど、偏っていて、感情移入はできません。★★★



凧の科学 伊藤 利朗

7131264_th バイオカイトの製作者が、書いた本なので、凧というより、バイオカイトの話になっています。そのため、パテンシャル流を対象とした凧の話で、普通の凧とは異なります。ただ、ブルーバックスの「カラスもびっくり!バイオカイト」よりは、専門的で数式なども巻末に紹介してあり、物足りなかった方にはいかもしれません。★★★



2009年4月23日木曜日

なぜか恥ずかしい、村上春樹訳のタイトル

「長いお別れ」が、「ロング・グッドバイ」。「さらば愛しき女よ」が、「さよなら、愛しい人」。村上春樹訳のレイモンド・チャンドラーの新訳タイトルです。なぜか、ちょっと恥ずかしと思っていたのですが、昨日飲み屋話で、他にも同じように感じてた人が、複数人いたことを発見。特に理由はないのですが、やはり恥ずかしいのでした。



2009年4月22日水曜日

エトルリア人―ローマの先住民族起源・文明・言語 ドミニク ブリケル

Etorutia ローマ時代にすでに一部謎になったいたエトルリア人。本当によく調査してありますが、未だにこれだけしかわかってないのが不思議です。ローマの文献にもっと残っていると思ってました。面白かったのは、カエサルでさへ、占い師をやとっていたこと。しかも、ローマの宗教では力足らずで、エトルリア人の宗教者を大量に雇っていて、キリスト教が流行った時は、彼らに対抗させているんですね。地味ですが、力のある本でした。★★★



2009年4月21日火曜日

こちらが元画像です

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下に載せた蜘蛛3匹バージョン写真に問い合わせがきたので、元々との2匹バージョンを載せておきます。パノラマ写真で加工してありますが、こちらは、嘘なしの写真です。クリックしてオリジナルサイズに拡大して、2枚を比べてもらえれば、ごまかし方がわかると思います。



数学で犯罪を解決する! キース・デブリン、ゲーリー・ローデン

Numbers U.SのTVドラマ、「NUMB3RS:天才数学者の事件ファイル」を解説するだけでなく、使われている数学を紹介した数学本です。地理的プロファイリング、データマイニング、ニューラルネット、ベイズ確率、ゲーム理論、画像解析。巻末には、他の数学本も紹介されていて、読み終わった後に次の本が読みたくなります。応用数学が自分のまわりにひしめいていることの幸せを感じる今日この頃?★★★★



ラ・マシンの蜘蛛と、人サイズの比較写真

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横浜税関横の道路です。



2009年4月20日月曜日

蜘蛛と一緒に横浜散歩

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ラ・マシン見てきました。



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普通の道を、これが動いてました。泡を吹いて、時々、この足に人がつかまって上がったり、下りたり。巨大なものは、それだけで凄いですね。蜘蛛2匹では淋しかったので、3匹に増やしてみました。









2009年4月18日土曜日

ベガーズ・イン・スペイン ナンシー・クレス

Inspain プロバビリティ三部作では、登場人物の誰にも感情移入できなっかたのですが、短編では大丈夫です。しかも、プロバビリティ・スペースでは邪魔にしか思えなかった10代の少女が全開で頑張ってます。作者に信念がなさそうなので、長編ではもたないような気がしますが、短編ではアイデアと気分だけで乗り切れるそんなところでしょうか。短編なのに、結末は想像通り、でもSFファンの痛いところをついてくる、時代劇のような安定感です。★★★



ロレンツォ・デ・メディチ暗殺 中世イタリア史を覆す「モンテフェルトロの陰謀」 マルチェロ・シモネッタ

Rorentumedeiti まずこの本は、ノンフィクションの歴史本です。ロレンツォ・デ・メディチが、同じフィレンツェの名門パッツィ家に襲われた暗殺未遂事件の詳細な顛末が書かれています。しかし、あまり馴染みのない事件なので、登場人物が把握しきれません。人名の多さ、後はわかってね的な書き方で、読みとるのに苦労します。原文も難解なのでしょうが、翻訳も「した。」「した。」といった、文末が同じ結びが何度も重なったり、複数の文章を何度も原文ママに、丸で終了しながら、次の文に修飾が続き、読みにくさを増していきます。読みやすいところもあるのですが、急に読みにくくなったり、1人の人が訳したとは思えないほど、文章が変わっていきます。もう少し、翻訳に工夫が欲しかったと思います。これなら、最初から論文として読んだ方が読みやすいのでは。★★



2009年4月17日金曜日

ローマ亡き後の地中海世界 下 塩野七生

Afterromage 上巻から少したちましたが、後半は、イタリア対トルコの戦闘が、スペイン、フランス、ヴェネチア対トルコに変化していきます。そして、レパントの海戦により、トルコを破り、海賊も国家公認から、私企業へと変貌し。あまつさへ、地中海の意味が大きく低下して、大西洋が世界の経済を動かすようになるまでが描かれています。海から見た歴史ですね。しかし、ほとんどの戦闘で死ぬのは疫病が1番多く、そのことに驚きます。日本では、鎖国解禁後、さほど大きな疫病の流行がなかったことが、今更ながら不思議に思えます。



約半分の200ページ目に「良識とは、受け身に立たされた側が口にする言葉であり、行動の主導権をにぎった側は、常に非良識に行動するものである」と配置されているあたり、明確な日本への助言に感じられます。これが最終巻としたら、ちょっと淋しい終わり方です。★★★



2009年4月15日水曜日

電車に乗ってみました、With GPS

0414 昨日は、亀戸へ。今日は、武蔵境まで。電車の中でも、GPSはそこそこの精度で位置が取れます。中央線、行きと帰りで経路が変わってます。



2009年4月13日月曜日

GPSで皇居一周

Koukyo 伊東から帰ってきました。ホテルハトヤに、男3人で泊まって、お酒飲んできました。帰って気がついたのが、GPSの電池が切れていたこと。仕方がないので、今日の午後からのデータです。デジタルハリウッドの公表会を見に行って、その後、皇居一周してきました。途中、とうとう営業を終了した、お堀端パレスホテルを見によってます。改装程度かと思ったら、完全に建て替えなんですね。GHQともおさらばなんでしょうか?



2009年4月12日日曜日

雲呑鶏蛋麺(ワンタン玉子麺)

Wantan 久々に買いました。茹でた後に、フライパンで炒めて、オイスターソースをかけて食べてます。とても美味。前は、池袋西武で買っていたんですが、秋葉原でも売ってました。



Google EarthにGPSデータを移行

Ger_2 GPSのデータを、kmz形式で吐き出して、Google Earthに移してみました。現在位置は、57フィート。約、17mで実際よりちょっと高め。



Stereographic Projections 3

Reguru_4
伊東の海岸で撮りました。



扇子箸

Sensubasi 電気の街、秋葉原にある、箸勝。皇室御用達の、歴史と伝統の箸屋さんです。店頭に、扇子箸というものが飾ってあって、前からなんだろうと思っていましたが、扇の部分を外すことができて、箸置きになるんだそうです。教えていただいた、お茶の先生に感謝。



GPS買いました

Gps 秋月電子で、GPSユニットを買いました。USBで電源供給するんですが、乾電池の電源ボックスがおまけにつきます、3500円。昨日、新宿の三井ビル54階で測ったのですが、高度が400mとかになってしまいました。衛星4つからデータが取れなかったようで、衛星3つだと誤差が凄いようです。衛星の軌道の中心との距離をいじって、Excelで計算してみましたが、うまくいきません。GPSの仕組みをもう少し勉強しないといけないようです。



pandora radioが使えなくなりました

Chumbyで使えていたpandora radioがとうとう使えなくなりました。エリアチェックしているようです。早く、日本に来てほしいです。



伊東に行ってきました

Rimg0035 伊東に行って、金目食べてきました。お刺身もついて、1800円。



2009年4月11日土曜日

スイス傭兵ブレーカーの自伝 ウルリヒ ブレーカー

Breikaer 18世紀スイスで羊飼いとして生活し、貧しさから傭兵になり、プロイセン軍に配属され、脱走。しかし、膨大な日記を残した、庶民の自伝です。しかし、日本の同時代の識字率に比べ、民衆レベルの記録が少ししかないということに驚きました。とにかくリアル、行軍中は農家に押し込み、食料をなんでも袋に詰めてまわらないと、上司から殴られるとか、むちゃくちゃな生活です。とにかく、酷い。★★★



2009年4月10日金曜日

Blog名刺、minicards、pocketer

Pocketer_2 flickerとかで、mooのminicardsが流行ってますが、4月だし新しい名刺として作ってみました。さすがに、漢字が必要と思って、pocketerにしてみました。mooは、70mm x 28mmで、表面はコート仕上げ。pocketerは、70mm x 30mmでマット仕上げになっています。個人的な好みでは、コートの方がよかったなと思ってます。写真が眠い。かなりパキっとした写真でないと、映えないようです。超横長なので、トリミングも大変。配って、周りの反応を見ようと思います。



未完のモザイク ジュリオ・レオーニ

Dante 神曲の作者ダンテが、探偵をやるという以外に、何一つ面白みのない本でした。新曲がキーになることもなく、時代考証が面白いわけでもなく、伝記的な要素があるわけでもありません。ダンテは、すぐに怒って、女性も含めまわりを殴り、自分の名声に固執し、わがままで、ただのひどい人間ですし、オッカムのカミソリ的な推理もありません。読み終わって疲れました。電車の中で他に本がなかったら、絶対に途中で読むのをやめたと思います。★



2009年4月9日木曜日

カラスもびっくり! バイオカイト―生物をまねたタコは世界一高く揚がる! 伊藤利朗

Biokat 先日、凧揚げを人生で初めてやってみたのですが、うまく揚げられませんでした。そこで、凧揚げのお勉強に読んでみましたが、バイオカイトは、実は凧とは違って、どちらかというとグライダーのようなものだということがわかりました。普通の凧は、風を受ける面の反対側では、空気の流れがなく、失速状態です。しかし、バイオカイトでは、層流として流れていて、揚力が発生しています。中身は、数式がいっぱいで、基本的な揚力の発生に加え、尾翼や、翼のアスペクト比などまで踏み込んで、何故揚がるかを越えて、うまく揚げるために、どう考え、計算すればいいのかまで踏み込んでいます。凄く勉強になりました。バイオカイト作りたくなります。★★★



2009年4月8日水曜日

日本プラモデル50年史 1958-2008 日本プラモデル工業協同組合編

Puramo50 広辞苑より重いんじゃないのという超大作です。用紙も厚めの全面コートで写真いっぱいかと思ったのですが、写真は少しでプラモデル業界の発展史がぎっしりと書き込まれています。付録のCD-ROMも文字リストのみ。写真が見たい人、懐かしさに触れたい人には向きません。ぼくも、さほどプラモデルに興味がなかったので、読むのにかなり疲れました。とにかく、豪華版社史の業界版といったところです。それでも、ドイツ戦車の搭乗員3人の模型とか、昔、持っていたものがでてくると、ちょっと懐かしいのでした。★★



楊令伝  箭激の章 8 北方 謙三

Yourei8 岳飛といえば、三百斤の弓ですが、ようやく弓を引くシーンが登場します。しかも、花栄の息子に向かってです。最終決戦に入り、いよいよ梁山泊も童貫も共倒れになるのでしょうか?そして、岳飛は軍閥に。とにかく、全面戦争が続きます。★★★



2009年4月7日火曜日

C&Y地球最強姉妹キャンディ 大怪盗をやっつけろ! 山本 弘

200804000120 地上最強の妹に、最も頭のいい姉、ヤッターマン風3悪人に、世界1番目と、2番目の大泥棒が登場。スターシップに、軍の最新兵器に、最強ハッカー。お父さんは、世界1の冒険家。そんな主人公が見つけた、三角形の面積を求める算数勉強を故勉強しなければならないのかという、回答も気に入りました。メロンジュースという、戦艦、これってマイティジャックですね。★★★



2009年4月6日月曜日

剣の名誉 エレン・カシュナー

070474 間違って続編から読んでしまいました。痛快ピカレスクロマンかと思ったのですが、変態セックスのぞき見はちょっと気持ち悪いです。女性の感覚。正義感も凄い、自分勝手。チャンバラは楽しいのですが。★★



ライラの冒険 琥珀の望遠鏡 フィリップ・パルマン

Kohaku 完結編で、一応、結末がついたのですが、死者は昔からあの世界にいたのか、それがこんなに変わっていいの。そんな世界を見た人間が、普通の生活に戻れるのか。両親は、あんなに巨人だったのに、こんなに性格が変わっていいのとか。とにかく、納得できない展開に唖然としました。反則の連続。これが、名作とはいえないでしょう。★



はじめての現代数学 瀬山 士郎

Gendaimas 講談社ブルーバックスの再刊です。ついでに、再読。20世紀にはいって、数学が古典からどうやって、現代に対応したのか。このわかりにくい概念を、丁寧に解説してあります。読むと、世界が広がって別の世界が見えてきます。どんなSFよりも、広い世界。無限や、幾何学の現代的な捉え方が、きれいに整理されていて、知っていても、それでも面白いのはさすが。再刊を歓迎します。★★★★★



肩胛骨は翼のなごり デイヴィッド アーモンド

Kenkoukotu ガルシア=マルケスの「大きな翼を持った老人」を読んだ人から見ると、あまりにものバタ臭さに唖然とするのでは。赤ちゃんが病気になったり、子どもを使ったり、卑怯としか言いようがありません。子どもや、動物で笑いをとったり、泣きをとったり、こういった小説は大嫌いです。最低。★



消え失せた密画 エーリヒ・ケストナー

Meiga ケストナーの痛快探偵小説ですが、ストリーが最初から読めてしまいます。子供ならなりたっても、大人は無理なのではないでしょうか。★



夜の声 W・H・ホジスン

Matango 映画「マタンゴ」の原作にもなった表題作ほか、海を舞台にしたホラー小説短編集です。実際に、海に出ると怖く感じるのでしょうか?★★



2009年4月2日木曜日

イルーニュの巨人 C・A・スミス

Inyu ロマン主義ゴシック小説の短編集です。魔法から、民話、金星探検まで幅広く網羅してあります。しかし、半分まで読むと結末が分かってしまうのには驚きました。もちろん、ロマン主義小説にそんな読み方をしてはいけないわけですが、この100年の間に物語の構造がどれだけ使いつくされたのかと考えると、ちょっと怖くなりました。★★★



2009年4月1日水曜日

異次元を覗く家 W・H・ホジスン

Borderland2 わぁ、これ傑作でした。コズミック・ホラーの傑作と言われるだけあります。一瞬で読み終わってしまいました。1900年頃に書かれているにもかかわらず、まるで人工衛星から見た地球のような表現もあります。内容がどうこうより、イメージで最後まで押し切ってます。★★★★



葛西臨海公園で凧上げ

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葛西臨海公園で凧上げ。でも、揚がりませんでした。やったことがないので、うまく揚がらないのか、風がないのか判断ができません。1時間でバテました。次回に期待。