2011年4月30日土曜日

ステファニー・プラム?「闇の船」サラ・A・ホイト

闇の船 (ハヤカワ文庫 SF ホ 9-1)ハイラインを目指した女性SF作家が、10台の少女を主人公に宇宙冒険SFを書きました。はい、その通りです。主人公の性格は、ジャネット・イヴァノヴィッチのステファニー・プラムですが、ドタバタの内容はまったく面白くない。ハイラインの、冒険SFとしてのワクワク感もなし。どちらかというと、ハーレクイン・ロマンスSFバージョンになったようです。雇われ傭兵との対決は、ステファニー・プラムではなくて、リアルに遺伝子操作で圧勝。彼女以外が馬鹿に見えてきます。★★

2011年4月25日月曜日

「僕らが死体を拾うわけ」盛口満

僕らが死体を拾うわけ―僕と僕らの博物誌埼玉県の中高校で教えている、学校の先生。授業で狸の死体を解剖し、煮沸して骨を取り出し、標本を作る。読むと元気になります。★★★

戦闘指揮所こそ花形「ダイナミックフィギュア」三島 浩司

ダイナミックフィギュア〈下〉 (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)いろいろ読み方がありますが、航空支援のない、地上戦。銃火器、そして戦車大隊を指揮する戦闘指揮所。この指揮戦闘場面が書きたかったとしか思えません。飛行船に設置された戦闘指揮所からの戦闘場面が、延々と続きます。航空支援がないというのは、現代では考えられませんが、うまくSF設定がそれを補ってます。宇宙から飛来した、生物兵器。概念を学習し、進化していく、空を飛ぶという概念を伝えないために、航空支援はおろか、鳥さえも撃ち落とす。SFらしい、SFですが、これだけ長いと読むのに疲れました。★★★

2011年4月19日火曜日

2011年4月18日月曜日

上野動物園に行ってきました

昨日ですが、上野動物園に行ってきました。大丸でお弁当買っていきました。パンダは、やはり行列で、象と、ゴリラと、カバを見てました。カバ凄いです。しかし、久々でしたが、こんなに混んだ上野動物園は見たことがありません。パンダ恐るべき。

2011年4月17日日曜日

アメリカが世界を守るんだ「栄光のスペース・アカデミー」ロバート・A・ハインライン

1987年発行の古いSFです。できもいいとはいえませんが、ロケットに乗って太陽圏を飛び回り、世界を守るという幻想がまだまだ現実味を持っていたことを思い出しました。人類が宇宙に乗り出すのはいつになるんでしょうか。★★★

2011年4月13日水曜日

地震で家が倒壊したSF「ガニメデの少年」ロバート・A・ハインライン

ガニメデに移住、地震で家が倒壊して、家族がなくなります。夜もゆれて寝れないので、朝まで読んでしまいました。中学生の時以来の再読です。★★★

2011年4月12日火曜日

「生命(いのち)の泉」ティム・パワーズ

生命の泉 (ハヤカワ文庫FT)パイレーツ・オブ・カリビアン4の原作になって、タイトルを変更した新装版が出ました。ジャックは、映画と違って生真面目な男。アクションより、ブードゥーの呪術的な様相が強いです。しかし、海賊たちは元気です。イギリス支配の時代を迎え、最後まで雄々しくダメダメです。解説に、時代背景、史実について詳細な記載があって、非常に役に立ちます。★★★★

2011年4月10日日曜日

「天涯の砦」小川 一水

天涯の砦 (ハヤカワ文庫JA)事故で宇宙に投げ出されたステーションの一部に、数人の人間が取り残された。無線が使えない、宇宙服がない、酸素残量、怪我。脱出劇の中、それぞれの人生が、各自の行動を決めていきます。科学の力というよりは、人間の頑張る力で救われてしまいますが、それなりに読み応えあります。★★★

2011年4月9日土曜日

TypePadから、Bloggerへの移動方法

Blogを移動させました。まずは、TypePadのデータをエクスポート。記事が、1927件もあるので、データも数Mあります。このファイルを7つに分割。このサイトで、データ形式を変換しました。http://movabletype2blogger.appspot.com/

変換したデータを、次々とBloggerにインポート。30分程度で終了しました。写真は、TypePadからのリンクになりますが、仕方がありません。ふう。

2011年4月8日金曜日

標準的時間戦争「時砂の王」小川 一水

時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)人類と異星人との、時間戦争。負け続ける人類は、どんどん時を遡っていく。時間戦争のために作られた超人は、愛を知って、永遠のヒーローとして幾多の争いを続けていくということで、ストーリーは、ありきたりですが、それだけに安心して読めます。★★

2011年4月7日木曜日

とりあえず3巻まで「天冥の標〈1,2,3〉」小川 一水

天冥の標〈1〉―メニー・メニー・シープ〈下〉 (ハヤカワ文庫JA)全10巻の予定だそうですが、とりあえず既刊の3冊を読んでみました。1巻は、とてもいいでき。謎が謎を呼び、登場人物は魅力的。設定が知りたくて、わくわくできます。2巻は、一転して現代でのパンデミック。1巻ほどではないのですが、じっくりと愉しめます。3巻は、ちょと失速気味。1巻のわくわくを支えた速度がなくなり、解説が多め、登場人物も魅力にかけて、心情や内面表記が多すぎて、愉しめません。次巻に期待。★★★

2011年4月6日水曜日

ウイルスとの共生「破壊する創造者 ウイルスがヒトを進化させた」フランク・ライアン

破壊する創造者―ウイルスがヒトを進化させたレトロウイルスを介して、遺伝子情報が種間を超えて移動していて、これが進化を促す重要な要因になっている。説はよくわかるのですが、内容は話しが次々に飛んでいったり、説明が雑だったりと、読みこなすのが大変な内容です。ヒトゲノムの43%がレトロウイルス由来、と書いてあっても、DNAトランスポゾンがそこに含まれているかどうかも判断できない。ヒト内在性ウイルス
の活性化、オンオフがあるのかも説明なし。ウイルスの共進化を読んでいたら、急にミトコンドリアの細菌的な動きの話になったりと、話が跳び過ぎで、ところどころで、細菌とウイルスの区分けがなくなり、誤読しないほうが難しい表現があったりと、かなりシンドいです。しかし、それだけ、わからない部分があっても思いきり、新しい学説を展開していて読むのには面白かったです。これからの進展を見守るといったところでしょうか。★★★


数学から手作りまで「アマチュア・ロケッティアのための手作りロケット完全マニュアル 増補」

アマチュア・ロケッティアのための手作りロケット完全マニュアル火薬を使った打ち上げロケットのための、完全マニュアル。航空力学とかも、触られてますが、キットの作り方から、打ち上げの実際まで。ソフトウエアのエミュレーション解説もあります。★★★

2011年4月5日火曜日

「切りとれ、あの祈る手を <本>と<革命>をめぐる五つの夜話」佐々木 中

切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話「本を読むということは、下手をすると気が狂うくらいのことだ、と。何故人は本をまともに受け取らないのか。本に書いてあることをそのまま受け取らないのか。読んで正しいと思ったのに、そのままに受けとらず、「情報」というフィルターにかけて無害化してしまうのか。おわかりですね。狂ってしまうからです。」データベースを検索、情報を得ることと、知識、知恵の差、世界を本当に革命するためには、情報を得ることだけでは不十分。表現こそが知識だ。久々に、手応えのある思想書です。しかし、情報の捉え方が少しおかしい気がします。再読の必要ありですね。テレビもみない、メディアも触らない、ひたすら本を読むだけの人生が創り上げたとても不思議な思想体系です。正しいかどうかではなく、読むのがとんでもなく面白いのは確かです。★★★★★