2015年5月28日木曜日

「ビッグデータ・コネクト」藤井太洋

ビッグデータ・コネクト (文春文庫)平成15年5月に成立した、ザル法「個人情報保護法」。個人特定性低減データなどのできもしないいいわけもダメになって、これからマイナンバーが導入されたらどうなるのか。それに、応えたのがこの本。SFじゃないんですね。外国スパイの名寄せ業者も登場。犯罪前提なら、ここまでできるという、SFまで踏み込んで欲しかった。続編では、ここまで大変になりますと、SFして欲しいです。★★★★

2015年5月21日木曜日

「スーパーの裏側―安全でおいしい食品を選ぶために」河岸 宏和

スーパーの裏側―安全でおいしい食品を選ぶために外食の裏側に比べてなるほどが少なかったのですが、それでも日付に付け方や、いいスーパーの見方等若干は参考になりました。しかし、参考になる事例が少なすぎ。★★

2015年5月19日火曜日

前島密かっこいい「こちら、郵政省特別配達課」小川一水

こちら、郵政省特別配達課(1) (新潮文庫)日本郵便の父、前島密の志を受け継ぐ郵政省と、その配達人たち。といいたいところですが、個人的な都合と、官僚のもくろみの中で、その意味が飛んでいってます。それでも、それなりに読めるのはさすが。ライトノベル感覚で、郵政省が宅配便と戦います。★★★

2015年5月18日月曜日

超能力学園もの「秘密同盟アライアンス――パラディンの予言篇」マーク・フロスト

秘密同盟アライアンス(上): パラディンの予言篇 (ハヤカワ文庫SF)超能力に、秘密の結社に古代の知恵。新興宗教かと突っ込みたくなる、出来の悪さ。知識が浅すぎて笑える、ギャグとしても日本の学園ものには遠く及びません。★

2015年5月13日水曜日

衰亡したのかはっきりして欲しい「古代末期のローマ帝国―多文化の織りなす世界」ジリアン・クラーク

古代末期のローマ帝国: 多文化の織りなす世界ギボンの『ローマ帝国衰亡史』のように、本当に4世紀にローマは衰亡したのか、文化、宗教、経済等の小さな例を積み上げて、考察が続きます。しかし、明確な判断や、新しい見方は提示されません。はっきりしろよ。結局、相対的な闇の中で話しは終了しました。面白かったのは、アウグスティヌスの下りぐらいでしょうか。★★★

2015年5月12日火曜日

弱い人間を描いたのか「肥満 梟雄安禄山の生涯」東郷隆

肥満 梟雄安禄山の生涯安禄山も、玄宗も、楊貴妃も歴史の流れの中で流されまくり、何一つ自由にならず、必然の中で滅びていく。こんなテーマでいいとは思えないんですが、細かな時代考証がそれにリアリティを持たせて、一挙に読めてしまいます。こんな歴史小説を書く作家ではなっかたのですが。★★★

2015年5月10日日曜日

南アフリカが舞台の傑作ファンタジー「鋼鉄の黙示録」チャーリー・ヒューマン

鋼鉄の黙示録 (創元SF文庫)南アフリカ産のライトノベル。高校生が、実は神の力を持っていて、攫われた彼女を助けるために、ついでに世界も助けちゃう。独特のアフリカ製怪人が続出、モンスターもひと味違ってて読み終わるのが寂しかったです。続編の翻訳期待してます。★★★