2009年6月19日金曜日

ドラゴンズ・ワイルド ロバート・アスプリン

ドラゴンズ・ワイルド (ハヤカワ文庫FT)アスプリンが死んでしまって残念ですが、遺作ということで早速読みました。マジカルアイランドのネガポジ版といったところです。主人公は、怠け者、夜型、遺伝でドラゴンの血を受け継いで、努力なしで、人を引き付ける力を手に入れます。しかし、性格はマジカルアイランドの主人公と同じ。人に力を行使するのが嫌いで、誠実、ぎりぎりまで我慢するが、イザというときはとんでもない力を発揮するという訳です。裏社会とのつながり、仲間の集め方もマジカルアイランド。ただ、主人公が万能の魅力を努力もなしに手に入れているせいで、話しが破たんしてます。それに、舞台がフレンチクオーターなのはいいのですが、復興支援のつもりか、美化されすぎて鼻につきます。全体的に、不自然な明るさが、どうにも嫌な感じでした。マジカルアイランドの流れから、共著の作家リン・ナイが引き継ぐ話もあるようですが、絶対読みたくないと思っているし(共著作品はまるでテレビゲームです)、出版されれば必ず読みたい作者が1人いなくなったのは、とても残念だし、最後の作品がこれだというのも残念でした。★★



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