2010年3月19日金曜日

「日常性」のゆくえ―宮崎アニメを読む 川喜田 八潮

Nitijouseino  宮崎アニメの素晴らしい理由は、日常的な身体感覚を取り戻してくれることにある。恐ろしく厳しい現実世界を、身近で親しみをもてる世界に変えてしまう一瞬こそ、その魅力だ。というわけで、トトロの女の子ふたりが初めて田舎の一軒家に入り、そこが恐ろしいものから親しみのある場所へ変わるところ、ナウシカが腐海でオームの殻をかぶり昼寝するところなど、恐ろしい場所を異化していく部分を具体的にとりあげ、その魅力を語っています。政治色が強い評論が多い宮崎アニメの見逃されがちな部分を拾ってあるのも確かですが、それ以上の展開がないのは残念。どうしてこのような逆転が起こるのかも分析して欲しかった。★★★



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