ウェルギリウスの叙事詩「アエネーイス」を、アエネーイスの妻の立場から、翻訳した(グイン曰く)小説です。70歳を超えてラテン語を勉強し、アエネーイスの音楽性を翻訳できないために、小説にしたという作品。それを、日本語で読もうというのですから、無茶な話ですが、翻訳はかなりのレベル。ゆっくりと、読む本です。岩波版の「アエネーイス」の荒々しさからすると、近代人過ぎるアエネーイスです。ぼくには、シェークスピアの悩む王族さへも、過去の物語として読んでしまうしかなく、アエネーイスが物足りない人物像になってしまいました。ゲドの晩年を思わせる人物ばかりで、立派すぎです。★★★
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