2011年5月23日月曜日

「複眼の映像 私と黒澤明」橋本忍

複眼の映像―私と黒澤明 (文春文庫)「羅生門」「七人の侍」「砂の器」「八甲田山」「八つ墓村」文字通り、日本を代表する脚本家が、自信のデビュー過程をエッセーのように描いた小説です。最初100ページは、見事としかいいようのない文章で、引きずられるように読めます。ここまで読んだら、後は、そのイメージのまま、最後まで読めてしまいます。黒澤明の思い出が続きますが、この100ページを越えた辺りからは、映画論になり、かなり辛辣です。よくもわるくも、黒澤組の重要な資料となる、有名な本で、それに恥じない内容と、見事な文でした。★★★★

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