2018年6月29日金曜日

「あとは野となれ大和撫子」宮内悠介

漫画のノベライズなのと思ってしまうような、笑いと元気の革命物語。中央アジアの架空の小国アラルスタンが、軍事侵攻を受け、それでも居残って進行を食い止め、新たな国家の枠組みを作った面々。これを成し遂げたのが、スルタンのハレム美少女軍団。大和撫子のタイトルはどうでもよく、後味最高。★★★★

2018年6月26日火曜日

「ゲームの王国」小川 哲

カンボジアを舞台に、ガルシアマルケスを思わせるマジック・リアリズム的な展開が、ポルポトに支配された村を舞台に展開されます。主人公のゲーム的論理が、この後どう展開されるのかと、興味津々で、前巻終了。ところが、後半未来に世界が移ってしまい、緻密な世界がなくなってしまいます。この展開に正直ついていけませんでした。大森望さんの空恐ろしいほどの傑作という紹介なのに、ついていけてないのが悲しいです。時間をおいて再読してみようと思います。★★★

2018年6月23日土曜日

「オーリエラントの魔道師シリーズ 赤銅の魔女 紐結びの魔道師1」乾石智子

今回は、紐結びの魔法。しかし、魔法が全面に出ず、仲間を集めての旅になります。これが、大成功してとにかく面白いです。一冊で完結しないのも初めてですが、自作が読みたい。登場人物の魅力も今までで一番です。★★★★

2018年6月20日水曜日

「君の彼方、見えない星」ケイティ・カーン

シャトルから放り出されて、宇宙を漂う男女のラブロマンス。眼下の地球は、核戦争後後で戦争を防ぐために、個人が地域を転々と移動することが義務つけられた世界。設定は面白いのですが、物語に生きてるとは言い難く、それほど盛り上がりませんでした。★★

2018年6月19日火曜日

「工作艦間宮の戦争 新・航空宇宙軍史」谷 甲州

昨年末に出版された「覇者の戦塵1945」でも、心配になるほどの文章が劣化していた作者ですが、この作品も途中から謎の心理描写が始まり、物語がどこか行ってしまいます。大丈夫なのでしょうか?昔の鋭い事実を積み上げる作者が戻ってくることを祈ります。★

2018年6月15日金曜日

大昔のブログメモ

25/12/03
「風雲児」白石一郎
 山田長政の物語ですが、日本人がいい人過ぎ。ちょっと嘘っぽくなってしまいました。

24/12/03
「二十螺旋の悪魔」梅原克文
 90年に発表されたにしては、かなり本格的なバイオ伝奇小説でした。

21/12/03
「陰陽師 鳳凰の巻」夢枕獏
 人が鬼になるのは相変わらずですが、かなり簡単なことでも鬼になってしまって、
 その進歩ぶりが、また恐ろしい。

15/12/03
「スコットランド物語」ナイジェル・トランター
 この作者は、スコットランド史では有名な作家だそうです。
 摂政制と、王政。封建的王権と、家父長的王権の違いがばっちり書き分けられてます。
 指輪物語で納得できなかったところが、随分解決しました。
 もちろん、シェイクスピアのマクベスのモデルになった、マクベス・マク・フィンレーの話もでてきます。
 マクベスは、ゲール語で、生命の子という意味だそうです。
 バーナムの森がダンシネンに移動するのも、シェイクスピアが考えたことではないこともわかりました。
 「ブレイブハート」のウィリアム・ウォレス。
 「ロブ・ロイ」も登場。
 猫の首に鈴というあだ名の付いた、第5代アンガス伯爵アーチボルト・ダグラスの故事など、出所不明の用語の出所が大量にわかって大収穫です。
 王の帰還前に是非。

13/12/03
「数量化革命」アルフレッド・W・クロスビー
 視覚化の意味についても述べられていて、可視化についても考えさせられます。
 可視化も重要だが、本当に世の中を変えていくのは、可視するための手法が確立して、
 そういった手法を世の中が持つことを認識したことだという。
 書かれた文字にこめられた意味も重要だが、文字という手法ができたことの
 方に意味があり、可視化もそういった重要性を含んでいるんではないかなどと
 考えさされました。

13/12/03
「言壺」神林長平
 再読。ワーカムという文章作成支援ワープロを使うと現実が少しずつ
 変容していく、こうして文字を書いている間にも。

10/12/03
「映画が終わったその夜に お酒たちをよろしく」杉浦孝昭
 杉浦孝昭って、誰かわかります。おすぎ、のこととは知りませんでした。
 カルバドスとか、ヨーロッパも扱って欲しかったと思ったら、きちんと
 あとがきで対応してありました。

9/12/03
「和国の謎」相見英咲
 天皇家成立時期の古代を扱った、まともな歴史書。
 しかし、大学の先生が書くにはブットビ過ぎ。でも、面白いです。

9/12/03
「学校ビオトープ」日本生態系協会
 小学校の校庭をビオトープにしてしまおうという、ドイツに倣った
 学習&自然保護計画の指導書。勉強になります。

5/12/03
「鳴門血風記」白石一郎
 四国の蜂須賀家進行当時を舞台にした、伝奇小説です。
 内容は。

3/12/03
「シャドウ・オブ・ヘゲモン」オースン・スコット・カード
 エンダーシリーズの新刊です。でも、ずっと宇宙にいた子供たちが、突然、膨大な
 地理的、文学的知識を持っていたりと、かなり無理な筋立てになってます。
 やっぱ、エンダーが登場しないと。

1/12/03
「五郎治殿御始末」浅田次郎
 明治の改革がいかに急だったか、日本の近代化がどうな様子だったかが、
 太陽暦に代わり、24時間制が引かれた頃を部隊に描かれます。

29/11/03
「恵比寿町火事」澤田ふじ子
 公事宿事件書も8冊目。安定したシリーズ化。

28/11/03
「スタートレック科学読本」北原亞以子
 こちらは、自分をリベラルだと思っている馬鹿な作者が遊び方を間違えた
 ダメダメな本で、こういった感覚が、アメリカの海外へのおせっかいなのだと、
 ある意味よくわかります。

27/11/03
「ゴジラとは何か」ピーター・ミュソッフ
 この本、ゴジラを題材に日米の比較文化論になっていて、最近のネオコンの根が
どこにあるのか、ばっちり書いてあります。
ようやく、ぼくにも書いてあることがわかるようになってという感じです。
本多ゴジラと、テリー・モース版ゴジラが、どうしてできたのか。
どうして、テリー・モース版ゴジラがアメリカでああなってしまったのかも、
ばっちりわかります。

25/11/03
「やさしい男」北原亞以子
 慶次郎縁も、事件も起こりません。吉次がますます、いい人になってしまってます。

25/11/03
「爆笑問題のザ・コラム」爆笑問題
 ついでに、読んでみました。田中の突っ込みも、大田が原稿書いてるんですね。

23/11/03
「からくり富」泡坂妻夫
 泡坂風のうまみが消えて、普通の時代物になってしまってます。

23/11/03
「爆笑問題の日本史原論」爆笑問題
 何となく読んだのですが、これは漫才の原稿なんですね。でも、演芸欄じゃなく、
 歴史棚に置かれてしまう。

23/11/03
「緋色の時代」船戸与一
 ソ連のことを緋色と称して、アフガン戦争の後遺症を背負った暗黒外の
 闘争ですが、最近の船戸小説の政治アクションといったものを、壊してしまって
 やりすぎのようです。

19/11/03
「能・文楽・歌舞伎」ドナルド・キーン
約2ヶ月かかって、ようやく読み終えました。。著者のドナルド・キーンは、 日本についての著書でみなさんご存知だと思います。
彼が、日本の古典演劇について、70年間の研究の果てに書いた本ですから、 みくびってはいけなかったんですね。
とくに、文楽については、ぼくは1度しか見たことがなくて、読むだけの知識がないために国立劇場の図書館に通ったり、随分と調べ物をしました。近松の本もかなり読み直しました。
内容は、3章に分かれて、能、文楽、歌舞伎を開設していますが、実質的に能と文楽に ついての著述が大半です。今までに、読んだ解説書のどれよりも判りやすく、深い理解を 与えてくれます。 キーン本人が、西洋では戯曲は文学の中の大きなジャンルと書いてある通りですが、 大学時代に見たこともない日本の古典演劇を読むことからはじめ、来日後初めて舞台を 見て、近松などを読んだだけでは理解できない、日本の芸能の特殊性を理解していくところは、大半の今の日本人も同じ体験といっていいのではないでしょうか。
とくに、文楽については、最初から大人向けに書かれ、台本として傑作が生まれた世界で 唯一の人形芝居という言葉には、唖然としました。文楽と、歌舞伎が同じ本を使っても 表現がここまで変わってくるなど、近松の読み方が、まるで変化している自分に気づきます。
ちょっと気づいたのですが、この文楽についての、第2章ですが、文楽をアニメ、人形をキャラクターと文字だけ変えて、誰かに読ませても、だれも違和感がないかもしれません。
この本を読んで、近松門左衛門の読み方がとんでもなく変わってしまったのには、 とにかくビックリです。
能、文楽を読んだり、見たりする前に、ぜひ1度本書を読んでからアクションを起すことをお勧めします。

19/11/03
「脇役」北原亞以子
 慶次郎縁側日記の脇役たちが今回は主人公。しかし、シリーズを読んでないとまるで判
らないストーリーで、これで大丈夫なのだろうか?

18/11/03
「午後の行商人」船戸与一
 メキシコの闇に日本人が迷い込んでしまうという、いつもながらの展開。
 まとまってるし、安心して読めます。
 本当にうまくなってきました、船戸与一。

14/11/03
「映画編集とは何か」浦岡敬一
 フィルム編集に関する技術書。いろいろ勉強になります。
 こういった本を読むと、編集にも身が入るというか。
 久々の再読。まだ、新刊で書店扱いがあるのも凄い。

14/11/03
「音作り半世紀」大和定次
 講義用に読んだが、あまり参考にならない。
 テレビ効果音の歴史書といった感じです。

14/11/03
「先頭航空団」トム・クランシー
 潜水艦の時と違って、切れ味の悪い並べただけの本。これは、駄作。

09/11/03
「日米開戦」トム・クランシー
 911で、アメリカに航空機を使ってテロを予言したといわれた本です。
 しかし、最後にライアンが大統領になってしまうのには驚きました。
 ハリソン・フォードVS日本。しかし、こうやって読むと、日米のリベラル間の違いが
 よくわかります。

05/11/03
「あなたの人生の物語」テッド・チャン
 SFマガジンを毎月確認するのも、彼のためと思うほど、テッド・チャン偉大です。
 最後のSF作家。期待の星。コニー・ウィリスと同じで、SF作家といっていいのか
 不安になりますが、短編がついに1冊にまとまりました。

05/11/03
「PULP」チャールズ・ブコウスキー
 探偵は事務所を持っていなければならない、探偵は-----。してなければならない。
 ブコウスキーですから。

21/10/03
「夜のミッキーマウス」谷川俊太郎
 「はだか」や、「クレーの天使」など技巧が走りすぎて、「二十億光年の孤独」や「六
十二のソネット」の詩人はどこに行ったんだと思っている方も多いのでわないでしょうか。
「夜のミッキーマウス」は、ここ10年あちらこちらに書いたものをまとめた力の入ってな
い詩集といっていいと思いますが、「二十億光年の孤独」の作者が50年間生きてきて、
こういったものを書き始めたんだなとシミジミとできる詩集です。
あいかわらず、聞こえない声や音を聞き続けている詩人に久々に会ったようで、ちょっと
感激しました。

19/10/03
「顔面考」春日武彦
 顔についての本ですが、目から光線がでる漫画のカットがコレクションされていたり、  何ともいえない本です。

18/10/03
「地球礁」R・A・ラファティ
 巻末のラファティの人物像にはビックリ。そういう人だったのか、です。翻訳がどんどんでないのも何となく納得。

05/10/03
「栄華物語」山本周五郎
 久々に読み返し。山本作品で読んだあと、逆に辛くなる数少ない作品。

02/10/03
「イスラームを知る32章」ルワイヤ・ワリス・マクスウド
 イギリス人で、イギリス国教会の宗教教育者だった女性が、イスラム教徒になって書い
たイスラム入門書。しかし、リベラルな人がイスラムに帰依したというより、ちょっ
と狂信ぽい人のようですが。でも、イスラムを知るには絶好の本です。

24/09/03
「山猫の夏」船戸与一
 ちょっと昔話しのようですが、舞台がブラジルだけに、魔術的リアリズムかも。

24/09/03
「流砂の塔」船戸与一
 砂のクロニクルと同じ路線。東トルキスタン・イスラム党が今回は頑張ります。
 アメリカの言う、テロ組織についてシミジミ考えさせられます。

19/09/03
「生誕祭」馳星周
 聖誕祭じゃないのは、どうしてか考えているんですが、今ひとつわかりません。
 悲惨さが増していたのが今回は収まって、読みやすくなりました。

04/09/03
「汚染」レス・スタンフォード
 何気ない病原菌パニック小説。

03/09/03
「レッドプラネット」ピーター・テラップ
「ミッション・トゥ・マーズ」デブラ・N・スペレーゲン
 火星接近で、火星もののノベライズを読んでみました。映画は見てないんですが、レッドはよく書けてて科学知識も入ってますが、
 ミッションは、すごい駄作。科学知識がないので、無理やり人間ドラマにしようとしてますが、それさえも書けてない。

31/08/03
「酔いどれ家鴨亭のかくも長き煩悶」マーサ・グライムズ
 アメリカ人の書いたいい部分だけのイギリスを舞台に。

27/08/03
「隅田川」北原亞以子
 慶次郎縁側日記の新刊。とうとう、事件がなくなってしまい、慶次郎の腕は関係なくなってしまった。

24/08/03
「ボーン・コレクター」ジェフリー・ディーヴァー
 リンカーン・ライム・シリーズの第1作。ミステリーといっていいかは、やはり疑問。

20/08/03
「江戸討ち入り」半村良
 秀吉の北条攻めの裏で借り出された、松平家支配地の豪族のお話し。これって、新しい時代ものかも。

19/08/03
「やっつけ仕事で八方ふさがり」ジェネット・イヴァノヴィッチ
 しっかり車が爆発してます。あのステファニー・プラムが帰ってきました。

18/08/03
「監禁」ジェフリー・ディーヴァー
 ミステリーとはいえなくなってます。推理も何もなし、これでは救われません。

15/08/03
「たそがれ清兵衛」藤沢周平
 藩の内紛で、首謀者を切る腕利きだけど、問題のある武士が主人公の短編集。爽快感がないのが、山本周五郎との違い。

15/08/03
「青い虚空」「死の教訓」ジェフリー・ディーヴァー
 青い虚空は、ハッカー小説。パケットスニファーとか、用語解説も巻頭についてます。
 死の教訓は、ちょっとだらだら。ジェフリー・ディーヴァー固め読みは、人間不信の始まり。ちょっと休憩しないと。

05/08/03
「悪魔の涙」「静寂の叫び」「眠れぬイヴのために」ジェフリー・ディーヴァー
 固め読み「静寂の叫び」が圧倒的に面白い。元々、スティービー・キングのような映像になりそうな小説は好きでなかったのだが、
 これだけ完成度が高いと文句も言えません。

01/08/03
「中国民話集」飯倉照平
 柳田国男好きには堪えられません。

01/08/03
「エンプティ・チェアー」ジェフリー・ディーヴァー
 リンカーン・ライム・シリーズ。ますます、ご都合主義、でも面白い。

30/07/03
「コフィン・ダンサー」「石の猿」ジェフリー・ディーヴァー
 リンカーン・ライム・シリーズにとうとう手を付けてしまいました。しかし、かなりご都合主義な展開。
 しかし、その分、登場人物はしゃきしゃきした優秀なスタッフで、読むのは楽しいです。

26/07/03
「さかしま砂絵」都筑道夫
 なめくじ長屋も、健在のようです。さすがに、新しい業種はでてきませんね。

26/07/03
「世界トホホ映画劇場」大畑晃一
 トホホ映画の解説本ですが、作者のトホホ映画への愛があって。しかし、よくこれだけ見たなぁという、
 とても素面でこれだけ長い時間を見るのは無理でしょうけど。

25/07/03
「ザ・コア」ディーン・ウェズリー・スミス
 映画はダメだったのに、小説は古いジュールベルヌを読んでるようで安心して読めます。

20/07/03
「八妖伝」バリー・ヒューガード
 シリーズ終了ですが、今回は謎が多すぎ。この終わり方がどういう意味なのかわかる読者がいるんでしょうか。
 3階読み直しても、理解できないのが悔しい。

13/07/03
「怪傑ムーンはご機嫌ななめ」イヴァノヴィッチ
 今回は、車も炎上しないし、爆発もなし。回りにも迷惑をかけない、ただのダメバウンテンハンターで、がっかり。頑張れ。

11/07/03
「エルサレム・ミステリー」アレク・アルデ
 肝心の財宝の隠し場所についての歴史的考察が雑すぎて、まるで魅力なし。

02/07/03
「クリプトノミコン」ニール・スティーヴンスン
2巻まで読んで、続きを買いに行ったらすでに書店に3巻以降がなくて、とうとうこんなに時間がかかってしまいました。 ようやく読み終わりました。かなり面白かったんですが、特有のビジュアルな表現がパターン化されてしまって ちょっとがっかり。

01/07/03
「剣仙伝説」高橋義夫
中国チャンバラと思って読んだんですが、がっかり。

30/06/03
「航路」コニー・ウィリス
面白いのはもちろんなんですが、どうも、泣けないんですね。再読したんですが、やはり。
しかし、本箱の上の新聞に包んであったもの、何なんでしょう。あたりだったら、それもプロットとして可笑しいし。

25/06/03
「ヨーロッパの黒死病」クラウス・ベルクドルト
沈香の分の1が死ぬということがどういうことか、よくわかります。しかし、ユダヤ人への迫害は凄まじいです。

23/06/03
「揚羽の蝶」佐藤雅美
捕り物と思ったら、お家騒動で、市井の時代劇とは違ってました。仕掛けが最後にまとまらなくて残念。

20/06/03
「ドゥームズデイ・ブック」コニー・ウイリス
さすが、ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞受賞作品。プロットは、タイムマシンで中世オックスフォードに行って
ペストの村を訪問して帰ってくるだけですが、それだけが面白い。

20/06/03
「プランク・ゼロ」「真空ダイヤグラム―ジーリー・クロニクル〈2〉」「時間的無限大」スティーブン・バクスター
時間的無限大は、再読。ジーリーシリーズもついに完結。結局、意思を持つ観察者問題は解決されないまま終わってしまいました。
ぼくの波動関数はどこへ収束したんでしょうか。真空ダイヤグラムが書かれた意味がわからないままで、ちょっと困ってます。

16/06/03
「歌伝枕説」荒俣宏
枕詞の地は、平安時代すでに伝説の地だった。ちょっと強引。真実味がないなぁ。

11/06/03
「馬琴一家の江戸暮らし」高牧實
馬琴と、娘婿である路の日記から、江戸の暮らしを再現したもの。でも不幸の再現で、江戸の世も不自由だったことが。

11/06/03
「水中の驚異」荒俣宏
クラゲ、イソギンチャク、図鑑の驚異。というわけで、内容はまるで地獄めぐりです。

11/06/03
「しるしの百科」荒俣宏
代表的なシンボルについての考え方を集めただけのものだが、それなりに思しろい。

11/06/03
「江戸の快楽」荒俣宏
人形町と、その周辺のガイド。元々、ロイヤルパークホテルのPR誌に書かれたものなので、未消化。

9/06/03
「髪の文化史」荒俣宏
鬘の歴史を調べていて発見しました。ラスタファの人たちが、豚などを宗教的に食べないというのに びっくり。

2/06/03
「老博打打ち」佐藤雅美
江戸町奉行所に、物書き同心というお役目もあるとは知りませんでした。安定した時代劇です。

20/05/03
「空想非科学大全」柳田 理科雄
名著の復刊です。だいぶ手直しもされていて、再読しました。

20/05/03
「陰陽師 (太極ノ巻) 」夢枕 獏
たまらない思いで鬼になる人も、最近は珍しくなってしまいました。

18/05/03
「観音妖女―刀 十時半睡(とときはんすい)事件帖」白石 一郎
この2冊は、十時老人が活躍しません。頑張れ十時老。

18/05/03
「魔法の地図はいわくつき!―マジカルランド」ロバート アスプリン
お師匠様が大人しい。でも、快調。

14/05/03
「モーセの遺命」ジョン・マー+ジョン・ボールドウィン
大量殺人を行う異常者が、細菌や毒物などのバイオテロ行っていきます。
主人公の科学者は、犯人と対決するために、医学系の疫病メーリングリストを
使って犯人を追い詰めていきます。
このメーリングリスト、pdfや、スプレットシートを添付でき、データベースも持った
システムでなかなか面白いシステムを持ってます。
作者のジョン・マーは、実際に疫病関係専門のメーリングリストを主催しているそうです。
最近のSARSなどの新しい細菌がでたとき、政府の収集するデータでは遅くて対応できないが、
メーリングリストなどでは、不確かなままでも情報を収集できるなど、かなりわかった表現が
続きます。

11/05/03
「東海道書遊五十三次」種村季弘
いい書評を読むと、本が読みたくなります。明治・大正の本まで読みたくなるというのは、この本が面白い証拠ですね。

27/04/03
「トゥバ紀行」メンヒェン・ヘルフェン
モンゴルの北、ソ連に併合されたトゥバを初めて世界に紹介した本。今、何故翻訳がでるのか。本が世界を変えられることの証明です。

27/04/03
「天の鎖 小説・日本庶民通史/平安篇」澤田ふじ子
主人公に牛という名前を持ってきたのはさすが。しかし、呪術や謎の法力だらけで、現代まで書き続けられるのでしょうか?

27/04/03
「シルクロード全史」王銊/金連緑
歴史書というより、中国からみた文明論っぽい本。ユーラシア大陸横断鉄道に対する期待が伺えます。

25/04/03
「秘剣虎乱」戸部新十郎
チャンバラの極意小説とでもいえばいいんでしょうか、でも切れ味はよくなさそう。

24/04/03
「銃・病原菌・鉄」ジャレド・ダイアモンド
'98年のピューリッツアー賞を受賞した、何故、ヨーロッパ文明が世界で価値をおさめたのか。
その回答が、銃・病原菌・鉄だという、内容も分かりやすく、なかなか。

17/04/03
「虚空のリング」スティーヴン・バクスター
ジーリーシリーズ新刊がでたので、再読。しかし、全て廃刊で探すのが大変。

12/04/03
「ドクターヘリオットの生き物たちよ」「ドクターヘリオットの猫物語」ジェイムズ・ヘリオット
最初に読んだのはリーダーズダイジェストでした、30年ぶりの再会です。

10/04/03
「まんがら茂平次」北原亜以子
せんみつどころか、万にひつつも本当がない。

08/04/03
「孤島物語」白石一郎
佐渡や、八丈島など日本の孤島を舞台にした短編集です。島に対する愛がなくてちょっと残念。

「水=生命をはぐくむもの」ラザフォード・プラネット
間違いがやたら多くて、しかもテーマが絞れていない、いったいどういう本なんでしょう。

31/03/03
「マンゴー・レイン」馳星周
今回はタイが舞台。これ読むとタイが怖くなってしまいます。

31/03/03
「十時半睡事件帳 おんな舟 犬を飼う武士 出世長屋」白石一郎
十時半睡事件帳に夢中です。読んで面白い文章、久々。

29/03/03
「十時半睡事件帳」白石一郎
一冊読んでも大して事件があるわけではなく、東海道もようやく箱根越え。 それでも、面白いのですから見事な文章というしかありません。

27/03/03
「プリズンホテル 秋冬春」浅田次郎
シリーズ4冊。2冊目までは面白いのですが、設定がそれ以上は耐えられません。
桃源郷を作って梯子を自分で取り去ってはルール違反でしょう。

27/03/03
「壬生義士伝 上下」浅田次郎
先ごろ映画になった原作です。新撰組の中でもあまり取り上げられなかった、
吉村貫一郎が主人公。彼を知っていた人からの聞き語り。回りにこういう人がいると
困るだろうと思います。

27/03/03
「きんぴか1・2 ピカレスク英雄伝」浅田次郎
シリーズ3冊をまとめて。例によってのやくざモノです。しかし、この人が書くと
痛快なイメージがないのは何故でしょう。今回は、痛快モノのはずなのですが。
教養小説で、何故か主人公たちが大人になっていきます。日本人が弱いパターンですね。

24/03/03
「シュワルツ博士の科学はこんなに面白い」ジョー・シュワルツ
水をワインに変え、煙を出しといった科学手品で有名な科学者だそうです。
身近な科学の話しがいっぱいです。健康食品中毒の人は是非読んでください。
夢が醒めるかも。

18/03/03
「アルファ系衛星の氏族たち」フィリップ・K・ディック
読みやすい。でも、登場人物が正気だというのが最初から複線で見えてるのは。

14/03/03
「餓狼伝」夢枕獏
久々に読むと痛いです。この感じがしばらくなかったので大歓迎。関節が軋みます。

14/03/03
「珍妃の井戸」浅田次郎
蒼穹の昴の続編に当たりますが、内容はだいぶ変わっていて、テーマが歴史小説にな
ってます。お馴染みの登場人物を期待するとちょっと裏切られます。

12/03/03
「放浪するアリ 生物学的侵入をとく」ベルンハルト・ケーベル
侵入生物学についての日本語唯一の、一般的解説書です。ブラックバスなどで、在来種が
いなくなったりといった問題を包括的に取り上げています。

12/03/03
「シェラザード」浅田次郎
大戦で沈んだ日本の船を引き揚げる物語なのですが、登場人物がここまで、
劇的に考える動機が、どうも納得できません。

10/03/03
「にっかり」東郷隆
いいかげんな、名刀の由来を集めた短編集。

10/03/03
「投げ銛千吉廻船帳」白石一郎
人情モノですが、海の話を書き込んだほうがいいのに。

10/03/03
「天切り松闇がたり」浅田次郎
美化もやりすぎると鼻についてきます。1巻でやめとけばいいのに。

05/03/03
「ワタリガラスの謎」バーンド・ハインリッチ
生物学がこれほど探偵小説に近いとは。仮説をたててそれを証明していく過程が素晴らしいです。

05/03/03
「王事の悪徒」澤田ふじ子
江戸幕府の京都御所を見張る隠密の話しですが、こんなに街歩きしても
御所とは関係ないのでは。

27/02/03
「沙高楼綺譚」浅田次郎
日経新聞の表4。人生を成功した人たちの、人に言えない話の百物語。
やっぱり、やくざものが1番面白いのは、作者の人柄。

24/02/03
「歩兵の本領」浅田次郎
自衛隊って大変ですね。軍隊の行動様式がこんなにきれいとは思えませんが。

23/02/03
「蒼穹の昴」浅田次郎
李鴻章、かっこいい。日月をも動かす進士、って科挙制を受け継いだ日本人の、
永遠の理想ですね。普通、アヘン戦争時代の中国は否定的に描かれることが多いんですが、
悲劇の中にこそ、次の時代の芽が産まれてくるという。いい小説です。

23/02/03
「欧州百鬼夜行抄」杉崎泰一郎
中世の教会を理解するための、ドラゴンや幽霊の話し。挙げられた実話が面白いだけに、
テーマがまとまってなくて残念です。

19/02/03
「保存食品開発物語」S・シェパード
「一度獲得された風味は、それを獲得するための理由が失われたあとにも、往々にして
消えずに残るものだ」ということで、ほとんど歴史書になってます。しかし、人類の
歴史としてこんなに面白いアプローチもないかもしれません。

15/02/03
「虚構地獄 寺山修司」長尾三郎
寺山修司の伝記です。当時の世相も分かって、とにかく懐かしいです。

15/02/03
「貴貨居くべし」全5巻宮城谷昌光
秦の宰相、呂不葦。うまくまとまってますが、政が始皇帝になるのには無理がありそう。

10/02/03
「幽剣抄」菊地秀行
きちんとした時代小説。人の心の分かった今日譚、面白いです。

5/02/03
「天切り松 闇がたり2巻」浅田次郎
大正時代の裏社会。仕立て屋銀二一家の物語。小川町と淡路町の間も 電車通りと呼ばれていた時代です。

5/02/03
「魔剣士 黒鬼反魂篇 妖太閤篇」菊地秀行
伝奇チャンバラ小説。ぼくの1番好きな分野です。

2/02/03
「再会」北原亞以子
慶次郎縁側日記。今回は安定したでき。

2/02/03
「贋作天保六歌撰」北原亞以子
新境地。直次郎かっこいいです。

28/01/03
「剣に命を」「一瞬の太刀」時代劇ベストセレクション1
剣豪小説のアンソロジー、全部読んだことあるものでした。

27/01/03
「霊玉伝」バリー・ヒューガード
世界幻想文学大賞を受賞した「鳥姫伝」の続編です。
シリーズ化になったようです。まだmだ、オリジナルの物語は作れる
ということがよくわかります。中国の古代を舞台にした、
ファンタジー。必読です。

25/01/03
「はしり雨」藤沢周平
珠玉の時代小説、市井小説ですが、登場人物が不幸すぎです。

23/01/03
「大江戸仙花暦」石川英輔
大江戸神仙伝の続編。今回は、文化編。

23/01/03
「江戸風狂伝」北原亞以子
江戸幕府の政策にとことん逆らった町民の姿を短編で描いてます。
なかなか。

21/01/03
「おひで」北原亞以子
慶次郎縁側日記、今回は山本周五郎風でなかなか。

19/01/03
「江戸ふしぎ草紙」海野弘
これも花椿連載。装丁も見事。

18/01/03
江戸シリーズ

「峠」北原亞以子
慶次郎縁側日記の1冊。今回は、日常の誤解と、犯罪のきっかけがテーマのようです。

17/01/03
「ゴビ砂漠の恐竜たち」マイケル・ノヴァチェック
最近発見されている、恐竜と鳥類の間の化石の発見記です。
しかし、恐竜の中で白亜紀に絶滅した古い形の哺乳類が随分活躍していた
というのにもビックリ。

13/01/03
「江戸よ語れ」「江戸妖かし草子海野弘
江戸時代の日記や手紙などの文献を元に物語が語られます。日常や、其の頃の考え方、
流行などが見事に描き出されています。
資生堂のPR誌「花椿」に連載されたものです。

07/01/03
ウォーター―世界水戦争」マルク ド・ヴィリエ
世界銀行の副部長の言葉「二十一世紀の戦争は、水をめぐる争いになるだろう」という言葉から始まり、
人口増加により水そのものが足りなくなっていること、地下水のくみ上げにより凌いでいる地域が多いが、
井戸はますます深くなり、ダムや水パイプラインの建設により地下水が減っていること、しかもその地下水が
都市で飲み水として使われ周囲が乾燥砂漠化していることなどが書かれています。 第三諸国だけでなく、
東ヨーロッパでも水資源の不足で大量の農地が砂漠化していること、中国の南西部でも同様なことが起き
ていることなどが書かれています。紛争がおきそうな7箇所の水資源を巡って、現地での細かな取材が凄いです。

07/01/03
「傷」北原亞以子
慶次郎縁側日記の第一冊目。しかし、縁側日記ではなく、慶次郎の身辺の話で今ひとつ。
こういった話しは、筋の中に少しずつ埋め込んで欲しいものです。

04/01/03
「ゴムの惑星」赤瀬川原平
この本、ちょっと恥ずかしくて存在は知っていたのですが、読ますにいた本です。
前書きに、天文少年少女へとか書かれた、天文ガイドの連載をまとめたものです。
読んでシミジミトわかったのは、僕が天文少年じゃなくて、天体望遠鏡少年だったということです。
星は本当はどうでもよくて、レンズのテクノロジー、光の収差や分解能が解説してくれる物理に
夢中だったということが良くわかりました。
だから、1000mの岩盤をレンズに、3000トンの重水を写真看板にしたカミオカンデがあんなに
好きだったんだということも、実感したような。

「住みたい街を自分でつくる ニューヨーク州イサカの医療・食農・省エネ住宅」リズ・ウォーカー

断熱の家、農業との共存、マーケット、エネルギー、クルマのシェア、新しいコンセプトで、自分たちの街を作ったイサカの記録です。創生の創とは、このレベルでないと。★★★★★

2018年6月14日木曜日

「メカ・サムライ・エンパイア」ピーター・トライアス

「ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン」の続編です。今回は、主人公が2足歩行戦闘ロボットのパイロット。女性パイロットや、居合の達人など、お決まりのパイロットたちと組んで、ドイツの獣っぽい怪獣兵器と戦います。ノリもいいし、戦闘も楽しいし、アニメのSF小説の完成形。これは、映画になるのも当然。★★★★

2018年6月12日火曜日

「ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン」ピーター・トライアス

日本がアメリカに勝利し、北アメリカをドイツと分断して支配している世界。スマホのことを、電卓と呼び、巨大ロボットが戦争します。しかし、設定は面白いし、日本大好きですが、盛り上がりにかけました。大森望さんの解説は秀逸。実は、次巻も読んでてこちらは、傑作です。★★★

2018年6月8日金曜日

「読書と日本人」津野 海太郎

本は、個室で黙って読む。これが日本で始まったのは、室町時代。読書と言っても、発明されたもの。電子書籍がどうなるかは未定ですが、紙の本は無くならないが著者の回答です。円本や、文庫本など、イギリスの新聞小説に始まる本の大量生産が、日本ではといった形で、日本での読書が紹介されます。気軽に読める一冊。★★★

2018年6月5日火曜日

「時空のゆりかご」エラン・マスタイ

自伝的エッセーと、タイムマシンSFを両立させた実験小説といえば聞こえがいいが、読んでもまったく面白くない。家庭不和を、SFと両立するには小説家としての力が足りないとしか言いようがない。残念。★

2018年6月4日月曜日

「絞首台の黙示録」神林 長平

今までの神林作品をすべて読んでる人でないと付き合えないであろう作品で、最後には自分も消えてしまう。どこへ向かうのか、ここまで付き合ったらやめるわけにも行かないのですが、読後感はいいとは言えず、微妙でした。★★