2007年12月31日月曜日

千の脚を持つ男―怪物ホラー傑作選  シオドア・スタージョン

Sennoasi1960年代とかに書かれた古いモンスター小説の日本オリジナル・アンソロジー集です。どちらかというと、アーサマッケンというより、奇妙な味風のものを集めてあります。夏とかの、一人旅行のお供にいいかもしれません。★★



2007年12月26日水曜日

「世界征服」は可能か? 岡田斗司夫

Sekaiseihukuアニメでお馴染みの世界征服をするというのは、どういう状態の事を指すのか。征服後のビジョン。征服のやり方を考察して、きちんと文化論に仕上げてます。立派。ちょっと、「ゴジラと、ヤマトと、ぼくらの民主主義を」思わせます。★★★



マジック・キングダムで落ちぶれて コリイ・ドクトロウ

Honted裏表紙に、ユーモアSFと書いてありますが、読んでも楽しい部分はまるでない、気の滅入るお話しです。そんな作品が、どうしてローカス賞をとったのかと、考えると。今まで、SFでは、貨幣に代わるものとして、評判や純粋なアイデア、人からの尊敬といったものを貨幣にした理想的な世界を描いてきましたが、そんな世界でも不正は行えるし、勝ち組は登場するんだという話しだからでしょうか。そんなアンチ・ユートピア小説としては、初めての様な気がします。★★★



2007年12月25日火曜日

すぐわかる日本の書―飛鳥時代~昭和初期の名筆

Japanshoカラーで約50枚。空海から、夏目漱石まで、眺めているだkでも、結構楽しいです。★★★



2次元より平らな世界 ヴィッキー・ライン嬢の幾何学世界遍歴 イアン・スチュアート

2dd多次元から、トポロジー、非ユークリッド幾何学、量子論、ペンローズマップ、ヒモ理論と物理的な成果を女の子引き回しで紹介しようというのですが、物語も面白くないし、解説は中途半端なままになるし、前提が語られないので、何のことか始めはよく分からないというわけで、内容はぼろぼろです。最低★



04三国志の世界(後漢 三国時代) 金文京

Sangoku4三国志演義を元に、歴史とどこが違っているのかを書いてくれてます。まってましたで、どうしてそんな違いができたのかといった考察を通じて、中国史を描くという見事な手法。あっというまに読みました。★★★★



アカシアのお弁当

Ca330392新宿アカシアのロールキャベツのお弁当です。東京駅の新しくできた地下で買いました。値段も、650円と格安。ロールキャベツも温かいし、スープも漏れません。ただ、味はちょと塩辛くしている見たいですが。東京駅の新しい地下は、まい泉のトンカツとか、いろいろとお弁当を楽しめて便利です。



700系って

Ca330391新幹線700系の窓の下についてました。もう、20回以上は700系に乗っているはずですが、今まで気がつきませんでした。冷たい空気を出したり、止めたりします。



2007年12月21日金曜日

物理学はいかに創られたか アインシュタイン,インフェルト

Ca330408古典的な名著ということで、図書館で探して読んでみました。非常に面白かったです。物理法則がどんな場所でも一定だという考えのもと、なぜ、エーテルはないのかを、数式抜きで解説してあります。頭がいい人の本を読むと元気になります。★★★★



2007年12月17日月曜日

マギの聖骨 ジェームズ・ロリンズ

Magi後書きに「ダ・ヴィンチ・コードのブームにのったものでない」とわざわざかいているぐらい、そっくりというか、ダ・ヴィンチ・コードの続編「天使と悪魔」にそっくりです。古代に封印された科学技術を手にした者が世界を手に握る。宝物探しは、ケルンから、ローマ、アレクサンドリア、そしてアビニヨンへ。ただ、考古学や、歴史に対する知識の薄っぺらさが全面に出てしまい、主人公も、悪役も絶対にしなないという、どうしようもない非現実感的な世界が延々と繰り返されます。がっかり。せめてもう少し、伝奇的な要素でもあればよかったんですが、東方の3博士に、アレクサンダー大王、古代の7不思議に、テンプル騎士団と大技過ぎてなさけなくなります。★



2007年12月16日日曜日

03ファーストエンペラーの遺産(秦漢帝国) 鶴間 和幸

Fistemp3新しく出土した、木簡や、竹簡などの考古学的な発掘資料を交えて、秦漢時代を総合的に描こうという意欲作ですが、地方の官僚の生き生きとした姿などと書かれていても、今ひとつピンときません。細かなことを積み上げて何かを表現しようというのではなく、紹介しただけという部分が大半で、消化不良を起こしてます。詳しい部分と、おざなりな部分が激しく、これなら通史としてではなくてよかったのでは。★★



2007年12月15日土曜日

エレクトリックな科学革命 いかにして電気が見出され、現代を拓いたか デイヴィッド・ボダニス

Kagakurev電気、電波、トランジスタ、そして生物内の電気信号まで、その発見にかかわった人物に焦点をあてて、彼らのどのような欲求が発見をうながしたのかを書いた本です。語り口は絶妙。楽しく読めますが、内容は知っていることばかりで、勉強にはなりません。ただ、巻末についている「さらに詳しく学ぶためにー参考文献」のリストは、素晴らしいです。邦訳は半分程度、ぼくも読んでいて、これらの本がどんなに世界を見る目を変えてくれるかは保証できます。ただ、どの本も、誤訳や、文章が酷くて、読むのが大変な思いをしたものが多く、日本のサイエンス・ライティングの情けない部分を再認識させられますけど。★★★



2007年12月14日金曜日

タワーズライツ アニメーション部分

壁面のアニメーション部分を拡大してみました。

スカイプのすべて 響 三郎

Skype12も出ているようですが、図書館にあったので、とりあえず。簡単に周辺情報を得られました。8-50KHz、暗号化、交換機機能がP2P。最近、使ってないのは何故だろう。結局、携帯の便利さに値段を払ってしまっている自分を発見。★★★



01神話から歴史へ(神話時代 夏王朝) 宮本 一夫

Kaoutyouタイトル通りで、史記以降の中国の歴史に先行する文字のない時代を取り扱ってあります。つまり内容は考古学的な発掘です。中国の現状がよくわかります。ただし、その範囲は夏・殷王朝のみ。三星堆でさへ、2ページほどです。★★★



2007年12月13日木曜日

ブランディングズ城の夏の稲妻 P.G.ウッドハウス

02922593ブランディングズものの長編です。ブタ君も元気です。夢のような田園地帯にある、おとぎ話のような笑い話に仕上がってます。ゆっくり読んで、にやっと笑うしかありません。★★★★



すぐわかる中国の書 古代~清時代の名筆 可成屋

31768478古代の甲骨文字から、現代まで。中国の書を写真で見せてくれます。古代は拓本、それが宋時代になると、紙になり、しかも、所蔵が日本だったり、とにかく勉強になりました。それと、富岡鉄斎の印と、蘇しょくの関係もコラムでわかって、うれしかったです。
第1章 古代文字の時代 殷~漢(紀元前13~紀元3世紀)―文字の誕生から漢字の祖形の成立まで
第2章 現行書体の完成期 三国時代~隋(220年~618年)―楷書・行書・草書の誕生から確立期
第3章 楷書の黄金時代 唐・五代(618年~960年)―規範としての楷書の確立と新しい表現の展開
第4章 自由な表現の展開 宋・元(960年~1368年)―書人の個性が反映されたさまざまな書風
第5章 現代につながる多彩な表現 明・清(1368年~1911年)―長条幅連綿草と、碑学・帖学の二大潮流の展開



2007年12月12日水曜日

私は逃げない―ある女性弁護士のイスラム革命 シリン エバディ

Isram ノーベル平和賞を受けた、イラン在住の女性弁護士の回顧録です。戦後のイランの切れ切れだった歴史が手に取るようにわかり、その中で著者が生き残れたことが奇跡のように思えます。とにかく、想像もできない体験が綴られてます。
「千夜一夜物語」の語り手シェヘラザード以来、イランの女性は何世紀にもわたって、現実を変えるための道具として言葉を使ってきた。
中の一説ですが、弁護士の彼女の言葉は本当に重いです。大切なのは、物理と数学、法律なんて興味ないと思っていたぼくですが、その価値を認めざる得ません。★★★★★



とりあえず、親父の一周忌が終わる

ふぅ。



打てや叩けや源平物怪合戦 東郷 隆

Uteyatatake 源平の合戦も終わって、京に戻った義経主従の周りで起きる術者合戦。時代劇・伝奇小説です。しかし、1番の緊張が前半の棒試合なのは残念。★★★



2007年12月11日火曜日

新しいblog始めました

このサイトの他に、新しいblogを始めました。名前は、「M2M」。もちろん、Machine to Machineです。ユビキタスっぽいもので、気になった話題をとりあげようと思います。ちょっと前から始めたんですが、書き込みがやっと10個になったので、公開しようと思います。
そういえば、このblogは、この書き込みで、914エントリーになります。もうちょっとで、千個。



写メスカウターやってみました

Masato 武器を装着して、写メスカウターをやってみましたが、この数値が強いのか弱いのか、まったくわかりません。マンガ読まないと駄目か。



疾駆する草原の征服者―遼 西夏 金 元 中国の歴史 8 杉山正明

Suhiyama8 もう独壇場というか、とうとうここまで書いたんだといった感じです。唐から、モンゴルまで600年を草原から見直すを越えて、唐は鮮卑系なので、漢民族の王朝ではないのではと疑問を発し、その後、ソグド系の安禄山の乱、耶律阿保機のキタイ帝国、李存勗の沙陀、李元昊の西夏、完顔阿骨打の金、そしてモンゴル帝国の成立まで、地名があちこちに飛んで、年表と地図なしには読めません。ただ、半分以上は、耶律阿保機と、そのキタイ帝国に割かれています。宋とキタイ帝国の国力や、文化がそれほど違っていたのではないと想わず考えてみたくなる説得力。良くも悪くも魅力的な本です。★★★★



2007年12月9日日曜日

チョコレートの真実 キャロル・オフ--ぼくは、チョコ食べるのやめました

31939909 メジャーな食料カルテルがどれだけの力を持ていて、それがどのような惨劇を産むのか、想像もしなかった現実が書かれています。「あなたのTシャツはどこから来たのか」以上の衝撃です。別に抗議とかの意味ではなく、こんな事を知ってしまうと、チョコを食べる気になれません。★★★★★



2007年12月5日水曜日

月明かり―慶次郎縁側日記 北原 亞以子

389215 読むのが辛い本というのもあります。ここまで、力がない人間を描く必要があるのかと思います。★



科挙―中国の試験地獄

31079411 人間が人間を試験するのがどんなに難しいか、よくわかります。今も昔も、試験にかける人の気持ちは同じようです。さすが、名著。★★★



2007年12月4日火曜日

マジック・フォー・ビギナーズ ケリー・リンク

Mfb 短編集ですが、その中の2編が、ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞と、ネビュラ賞、ローカス賞、英国SF協会賞をとってます。ガルシア・マルケスや、トマス・ビンチョンといった現代小説に近いのですが、そこは女性。日常生活の中の、なんとなく忌まわしい物を総出演して、不思議な感情を呼び覚ましてくれます。★★★★



2007年12月3日月曜日

遥かなる地平 SFの殿堂 1・2

Sftihei SFファンなら誰でも読んでいる、有名な作品の書き下ろし番外編ばかりを集めた超豪華アンソロジーです。
1巻は、『闇の左手』のル・グィン、『終りなき戦い』のホールドマン、『エンダーのゲーム』のカード、そしてブリンの『スタータイド・ライジング』の続篇。
2巻目は、ハイペリオンの続篇、ポールのゲイトウエイ、ベンフォードではマンティスが登場、歌う船のヘルヴァ、ベアの道と、読まずにはいられません。★★★★



ゴールデン・エイジ 3 マスカレードの終焉 ジョン・C・ライト

G3 厚い3部作もようやく終焉。ゴールデン・エイジが終わり、鉄の時代、戦争の時代がやってきます。宇宙は、非論理的で、熱的死を迎えることを知ってなお人類はどのように生きていくのか。驚異的な能力を持つ、人工知能にとって論理とはどのようなものになるのか、物理的な禅問答が前半を占めてます。ソクラテスは、死を迎え、それでも生命頒布の旅が始まります。★★★



2007年12月2日日曜日

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