2005年3月31日木曜日

七福盗奇伝 沢田 ふじ子

hime足利義政の時代、南朝の遺児である姫様が集まったはみ出しものを集めて、水戸黄門ごっこという痛快時代劇。★★



昨日青山で

050331_021053昨日、2時ぐらい。青山通りの、青山一丁目から赤坂にかけて、歩道がずっとこんな模様で埋め尽くされてました。今まで気がつかなかったのは不覚。これは、大型のメディアアートといってもと思います。



2005年3月28日月曜日

そは何者 東郷 隆

sohananimono川端康成や、芥川龍之介が登場。志怪にたぶらかされたり、自らが志怪となって物語が進みます。作者は、これらの作家の創作の秘密をここに見つけるためにと後書きで書いてますが、あきらかに読み手への挑戦状なのでしょう。どう読むか、どれぐらい読めるか、作者と競ってみろと。★★★★



2005年3月27日日曜日

孔子伝 白川 静

kousiden春秋時代の考察を通じて孔子像を歴史的解釈から再構成した、伝説的な本です。多くの小説や、漫画に影響を与え、論語が面白くて、危険な本だと再確認させてくれ、現代に蘇らせる、とんでもない人がいたものです。しかし、その成り立ちは、戦後の敗戦感のなかで、ひたすら読み、敗北者のための本ではないかという認識を身近に持ったことだという、作者の後書き。こういった執念が、本に光を当てるんですね。★★★★★



2005年3月24日木曜日

アジアの岸辺 トマス・M.ディッシュ

asiakisibr国書刊行会がやってくれました。60年代70年代のSFをテーマにした全集の刊行です。名作「リスの檻」、とにかく懐かしいです。「降りる」は、同じようにエスカレーターや、エレベーターに本を読みながら乗っているぼくには身近な作品でした。ひたすら懐かしい。★★★



2005年3月23日水曜日

浦安図書館を支える人びと―図書館のアイデンティティを求めて 鈴木 康之、坪井 賢一

urayasuliぼくは、大学卒業後しばらく、住む町を図書館で決めていました。浦安図書館本館のすぐ近くに住んだこともありますし、横浜の市立図書館近くに住んだこともあります。最近は、市川の図書館近くに、ほんとは住みたいです。書店も棚を見るだけでいい書店か、駄目な書店かがわかりますが、同じ事は図書館にも言えます。今住んでいる千代田区の図書館は、それなりに頑張っているようですが、死んでいる棚がいっぱいあります。ただ、この本はそんな図書館通いに慣れている人には当たり前のことが書いてあって、通わない人への啓蒙書といえるのかもしれません。ただ、その人たちが、この本を読むのでしょうか?そんな意味も込めて、★★2つです。浦安図書館最高です。頑張ってください。



2005年3月22日火曜日

尾道・大和・美大生

カメラも持たずに行ってしまい、ちょっと後悔してますが、十数年ぶりの尾道。お決まりのロープウェイに乗り、元お風呂屋さんだったお店でお茶を飲み(水が悪くこれは失敗)、対岸の向島に建設中の映画のロケセットをぼんやり眺める。これ戦艦大和の一部を原寸大で再現したものだそうで、映画のロケセットだそうです。砲台とかが見えました。商店街は、お休みのところ以外に、閉店して穴あきになっているお店が目立ちましたが、そこを近所の美大生(美しいではなく、美術大学の生徒)が使って個展や、イベントをやってます。その数も、2桁はあるようです。街に美術が生きていると、ちょっと関心。お陰で閑散としたイメージがありません。天気もいいし、意外にいい旅でした。



2005年3月21日月曜日

90年代SF傑作選〈下〉山岸 真

sf90sitaこの巻も、SFらしいSFが満載です。中でも、イアン・マクドナルドの「フローティング・ドッグス」、「万物理論」の元となったグレッグ・イーガンの「ルミナス」はできがいいです。★★★★



2005年3月20日日曜日

引きこもり?

050318_171417秋葉原のオノデンで見たソファー?空気でふくらんでいるんですが、中は球状の空洞です。この中に大人1人がちょうど入れるようになってます。ゴロゴロ転がりたいときにはいいかも。29,400円だそうです。



2005年3月17日木曜日

原宿GHEEのカレー

REMの武道館チケットが手違いで入手できなくなって、傷心のまま、久しぶりに原宿のGHEEでカレーを食べました。ラッシーも野菜カレーも味がまったく変わっていません。懐かしい、うれしい。でも、また写真を撮るのを忘れてしまいました。



2005年3月15日火曜日

儒教三千年 陳 舜臣

朝日新聞に連載されたものです。儒教は、今もって中国の中でどういった位置を占めてるのか、儒教は宗教なのか。世界の3大宗教にあきたら、つぎは儒教です。★★★★



90年代SF傑作選〈上〉山岸 真

sf90ブルース・スターリングの80年代サイバーパンク終決宣言が入ったアンソロジーです。彼は、サイバーパンクが扱うテクノロジーをフランケンシュタインの怪物にたとえて、それがあらゆる人の隣にいると書きました。日本もこういった不安をようやく共有できるようになったのではないでしょうか。このアンソロジー、他にも「マザーレス・ブルックリン」のジョナサン・レセムの作品が入っていたりと、傑作そろいです。下巻についてはいずれ、また。★★★★



2005年3月7日月曜日

転覆記

tenpukuあとがきに、ちゃんばらで、エンターテインメントと著者自ら書いてあるので読み始めたのですが。歴史小説としては、面白いと思いますが、ちゃんばらがない。★★



2005年3月5日土曜日

長恨歌―不夜城 完結編 馳 星周

tyoukon玄宗皇帝が逃亡先で楊貴妃を殺したように、ということなのでしょうが、シリーズも完結。3人の男のラブレターも終わり。長安の繁栄が終わったように、歌舞伎町の繁栄も終わるんでしょうか。★★★



2005年3月2日水曜日

パンドラ 谷 甲州

paファーストコンタクトがテーマのSFです。力作なのですが、作者の自然と人間の関係を、無理やりインポーズしてしまい、読み物の面白さとしては今ひとつ。本筋と関係ない、冷静な日本人が戦闘する場面が1番面白くて、読み手としてはここを楽しんではいけないのではと変に遠慮してしまう。★★★