2010年11月30日火曜日

「門前通りのカラス―修道士カドフェルシリーズ(12)」エリス ピーターズ

門前通りのカラス ―修道士カドフェルシリーズ(12)キリスト教会の末端、司祭。この司祭の役割がコミュニティにとって、どれだけ重要なのか改めて認識しました。新しい司祭がやってきますが、許すことのできない、厳格さだけの人。カドフェルの元には、また新人がやってきます。今回は、イベントたくさんで読んでて面白かったです。★★★

ちょっとついていけない人間性「秘跡―修道士カドフェルシリーズ(11) 」エリス ピーターズ

秘跡 ―修道士カドフェルシリーズ(11)戦火から逃げてきた二人の修道士。一人は、十字軍の英雄。もう一人は、彼に付き添う、若い青年。元、英雄の婚約者が失踪し、カドフェルの操作が始まります。戦争が、人々の別れを引き起こし、生活に影をさす中、至高の人間性が事件の鍵になります。しかし、動機が立派すぎて、ちょっとついていけません。途中で犯人もわかてしまうので、読むのが辛かったです。★★

2010年11月28日日曜日

シャボン玉遊戯を思い出す「孔子の空中曲芸」ダイ・シージエ

孔子の空中曲芸明朝の皇帝、正徳帝の史実とも、幻想とも思える、奇譚小説です。読んでいるとき、ヘッセの「シャボン玉遊戯」を思い出しました。といっても作者は、亡命した中国人「中国の小さなお針子」の作者です。同時代に生きたラブレーも登場しますが、ガルガンチュワほどの笑いはなく、バカバカしさもありません。★★

2010年11月27日土曜日

「ディアスポラ」グレッグ・イーガン

ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF)もしなんでも夢が叶うとしたら、どうするか。延々に生きて、宇宙の神秘、物理法則を完全に理解し、この宇宙のビッククランチを生き延びて、次の宇宙を探検する。これを全部やってしまったのが、この小説です。出たときは、体力なくて読めませんでした。改めて再読。SF、です。★★★

2010年11月26日金曜日

楚漢戦争限定「楚漢名臣列伝」宮城谷 昌光

楚漢名臣列伝項羽と劉邦で括られることの多い、楚漢戦争。しかし、秦を倒し、皇帝を創り上げた最初の中国王朝を作ったオトコ達は、やはり一味違います。宮城谷 昌光が案内する、究極の世界革命と、それを創り上げたオトコ達の物語。じっくりと読みました。この知識を元に、いろいろ読み直さなければ。★★★

2010年11月23日火曜日

アメリカ人もゲリラしたい「ヴァンパイア・アース 〈狼〉の道」E. E. ナイト

ヴァンパイア・アース ―〈狼〉の道― (ハヤカワ文庫SF)異星人に侵略されたアメリカ南部でゲリラを行う、主人公。やはり異星人の力で驚異的な能力を得ているものの、それでは十分ではない。ゲームのライフ値や、戦闘力をうまく調節したって感じの小説です。主人公は、ハンサムで信義あって、努力家で戦略化と万能。それを超える体制の力や、戦闘力を持った異星人はまるで怪物。緻密な構成、よくできた設定。それでも、小説として読んで面白いかというと、非常に退屈。何かが足りません。★★

2010年11月19日金曜日

薄い化物語「猫物語 黒」西尾維新


猫物語 (黒) (講談社BOX)

化物語で語られたことの再収録といった感じ。引き伸ばされてます。書き方、手法は化物語ままですが、あの濃密さはなくなって、今後の発売予定作も同様になるのかも。★★

2010年11月17日水曜日

中世神学とのファーストコンタクト「異星人の郷」マイクル・フリン

異星人の郷 上 (創元SF文庫)14世紀ドイツの田舎荘園に、宇宙人が墜落。彼らは難民として、村人たちに迎え入れられるが、姿は大型のバッタ人間。悪魔のような姿、翻訳機による言語コミュニケーションの難しさ。そんな中、キリスト教中世神学とのファーストコンタクトが始まります。そして、ペストの蔓延。濃密な文章。”こんな本があるから、SFだけは読んでないといけない”、本当にそう思える本です。久々のSFマインド満載。振動を「音のない笛」と表現したり、現在は当たり前の物理用語を、できるだけ中世の言葉で表わそうとしたり、神学や救いの概念を異星人に語ったり。実際、主人公の司祭から見たら、ぼくはこの異星人並みの異邦人だと身に染みます。★★★★

2010年11月14日日曜日

「憎しみの巡礼―修道士カドフェルシリーズ(10)」エリス ピーターズ

憎しみの巡礼―修道士カドフェル・シリーズ〈10〉 (光文社文庫)贖罪のために、死への巡礼を行う男に、男が死ぬのを見届けるために巡礼に動向する男。宗教って怖いです。現代人のようなモラリストのカドフェルが、宗教家らしく振舞うとやはり変ですね。★★

2010年11月13日土曜日

「死者の身代金―修道士カドフェルシリーズ(9)」エリス ピーターズ

死者の身代金 ―修道士カドフェルシリーズ(9)ついに戦争です。戦闘についての記述がとても面白いです。殺人事件の解決も見事。★★★

2010年11月12日金曜日

富士の借景

富士 ちょっと切れてますが、「富士トラック団地協同組合」見事に富士を借景してます。新幹線からいつも気になってました。しかし、電線王国だ、日本は。



東京駅でドーナッツプラントを買ってみた

揚げパン 東京駅のサウスコートに、ドーナッツプラントがあると教わり、買ってみました。揚げてないドーナツ、確かに揚げてない、それは、普通のパン屋さんのパンと同じで、ただただ値段が高いだけということがよくわかりました。売上1位のバニラビーンズBD、トリプルヴァローナチョコ、キャロットC&クリームCCDを購入。どれも、かなり甘いです。このレベルで話題になるとは・。



2010年11月11日木曜日

予定通り、mixiを退会しました。


Mixi2 とにかく面倒になったので、退会することにしました。時間を割くものと、割かないものを選んでいかないと、残りの人生がもったいないので。SNSだけで、10個以上も登録している状態は普通でないし、ぼちぼちSNSのシステム自体が崩壊しているような気がします。
左は、退会後の画面。 



2010年11月10日水曜日

「悪魔の見習い修道士―修道士カドフェルシリーズ(8)」エリス ピーターズ

悪魔の見習い修道士―修道士カドフェルシリーズ〈8〉修道士になるには、どうするのか。どうして修道士になるのか、そんな疑問がストリーの要になってます。歴史ミステリーの魅力満載。★★★

2010年11月9日火曜日

リンチから逃れて教会へ「聖域の雀―修道士カドフェルシリーズ(7) 」エリス ピーターズ

聖域の雀―修道士カドフェルシリーズ〈7〉リンチから逃れて、修道院に保護を求めて逃げ込んだ、旅芸人。40日間の保護。真犯人探しが始まります。しかし、推理というほどのものは。今回はちょっとハズレ。★★

2010年11月8日月曜日

Pocket WIFI にUSBから充電

RastaBanana USB充電器 L リールコード モトローラ用 RB8HB01Pocket WIFIに給電できるUSBケーブルです。データ用ではないので、PCにつけてもUSB接続にはなりません。PC側がL字になっているんですが、とても使いにくいです。それと、東京-名古屋間の新幹線でもPocket WIFIは、ずっとつながっています。RastaBanana USB充電器 L リールコード モトローラ用 RB8HB01

2010年11月7日日曜日

他人のトイレの設定

トイレ設定 最近、名古屋にいったり帰ったり。お陰で、ホテルの部屋に連泊ではなく、部屋チェンジが続きます。気になるのが、トイレにある、赤外線リモコン設定。ウオシュレットの強さの設定が、毎回違ってます。これって、前に泊まった人の設定が残っているようで、他人に設定をのぞき見している気分。



「神秘結社アルカーヌム」トマス・ウィーラー

神秘結社アルカーヌム (扶桑社ミステリー)コナン・ドイル、ラブクラフト、フーディーニ、アレイスター・クロウリイ、マリー・ラヴォー、有名人が次々に登場する伝奇小説になってます。しかし、何のためにやっているのか、動機が全員わかりません。設定は、大瀧 啓裕が関心するぐらいなのでしょうが、小説の出来としてはちょっと。天使は、完全に無能。霊媒師の妹役は、何のためにこんなことをやっているのかわからないし、小説のできとしてダメなのでは。★

2010年11月6日土曜日

低真空操作電子顕微鏡と伴に「ぶらりミクロ散歩―電子顕微鏡で覗(のぞ)く世界」田中敬

ぶらりミクロ散歩――電子顕微鏡で覗く世界 (岩波新書)「タマムシの翅はなぜ玉虫色か」の著者です。80歳を超えて、未だに身の回りのものをなんでも、操作電子顕微鏡にかけてしまう。電子顕微鏡で世界を見つめる、エッセイになってます。楽しそう、いい加減、しかし、科学の力を感じる本です。★★★★

2010年11月5日金曜日

ニコライ堂バザーでピロシキ

ニコライ堂 図書館帰りに、ニコライ堂のバザー寄ってきました。シナモンケーキ200円、ピロシキ200円です。テーブルに椅子もあるので、その場で食べられます。ボルシチも頼めばお昼になります。



2010年11月4日木曜日

ニコライ堂のバザー2010年

ニコライ堂バザー 御茶ノ水ニコライ堂のバザーです。
5日10時から 16時。6日10時から15時です。
ケーキ、ピロシキ、古着や、レースのハンカチ、他とはちょっと違います。 



意外に力作「日本政治思想史―十七~十九世紀」渡辺 浩

日本政治思想史―十七~十九世紀思ったよりも力作でした。江戸中期から、明治初頭までの政治思想史です。特に朱子学と、武士道の絡みは見事。特に軍事従事者と、官僚の2面をもった武士の性格分析は新しい思想史ではないでしょうか。しかし、西洋思想の影響や、国学関連の影響がわずかしか触れられてなかったり。それでも、自分の現在の考え方を相対化できるレベルの本でした。★★★★

2010年11月3日水曜日

もしラグクラフトが真実だったら「アーカム計画」ロバート ブロック

アーカム計画 (創元推理文庫)ラグクラフトが書いた小説は、すべて真実だった。ラグクラフトの小説の印象深い場面が次々と再現され、オマージュに満ちてます。もちろん、この小説ならではの場面もあって、原子力潜水艦Vsクトゥルーといった対決まで。ラグクラフト好きにはたまらない小説です。★★★

2010年11月1日月曜日

山賊集団と対決「氷の中の処女―修道士カドフェルシリーズ(6)」エリス ピーター

氷のなかの処女―修道士カドフェルシリーズ〈6〉山賊集団が村を襲い、次々と皆殺しにしていきます。それに巻き込まれた貴族の兄弟。彼らを助けるために潜入した、モード派の騎士。今回は、アクションの連続です。カドフェルさへ、馬に乗り、尾行し、戦闘を後ろから見守ります。5巻はだめだめでしたが、今回はアタリでした。★★★

真面目な歴史でとってもツマラナイ「世界で最も危険な書物―グリモワールの歴史」オーウェン・デイビー

世界で最も危険な書物―グリモワールの歴史グリモワールというのは、魔術や呪文のことについて書いてある、魔術書をさしてます。つまり、魔術書の歴史というわけで、刺激的な内容を予想していたのですが、内容はあまりにも真面目な歴史書でした。いつ、誰が、どんな魔術書を手に入れ、あるいは手に入れられなかったかという無味乾燥の内容が延々と続きます。書物の中身に触れる部分はほとんどなし。がっかりです。唯一面白かったのは、17世紀の物語本で、二人の魔術師が30メートル離れ、魔法陣の中に立ち、モンスターを召喚し、戦わせるとという記述で、これって、日本のカードアニメそのものですよね。★